金手指

《金手指》
李修賢(ダニー・リー)、林崇正、金興賢、王鍾、鄭則士(ケント・チャン)、呂良偉(レイ・ロイ) 爾冬陞(イー・トンシン/デレク・イー):撮影 王鍾:監督 1980年 邵氏 DVD


警察が情報屋として使っていた亞巴が、組織に見破られ殺された。警察は次なる潜入捜査に亞巴の友人だった修仔(李修賢)を使う事にした。修仔は友人の仇を取れるのか、そして警察は麻薬密売組織の黒幕を突き止め、一味をあげられるのか。


この当時のヤクザ映画を見ていていつも気になるのは、出演者の顔。李修賢以外は、はっきりいってぶ男ばかり。唯一、林崇正というのがまともな顔なのだが、かっこよささそうに見える彼の髪の毛は実はカツラで、途中突然カツラを取って丸坊主になる。ヤクザ役も警官役もみな面相がすごすぎ。


肝心の映画の内容は、いま見てもそれなりに面白い。後半以降、李修賢がもう臥底はイヤだと言って、警官に殴りかかろうとし、葛藤に悩む場面から、一気にラストに向かって加速するあたりなど見応えがある。警察とヤクザ、臥底の息詰まる攻防は、《無間道》などにしっかり受け継がれているわけですね。


DVD箱裏の解説には、張徹のあとを次ぐ硬派の映画として、男の友情が警察という組織の中で発揮された新しい時代の映画と位置づけられており、この映画が80年代主流になる「警察対ヤクザ」映画流れを創ったとあります。


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