阿孖有難(ひとりにして)

鄭伊健(イーキン・チェン)、蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)、黄子華(ウォン・ジーワ)、林海峰(ジャン・ラム)、鍾鎭濤(ケニー・ビー) 彭發(ダニー・パン):監督


俊傑と俊文は双子(鄭伊健2役)、子供時に両親が離婚、兄は父とタイへ、弟は香港に残った。双子の兄が、珍しく香港へ戻ってきた。弟の免許証と車を借りて出かけたが、事故を起こして意識不明に。いきがかり上、弟が兄の身代わりになることに。実はタイで兄は彼女(蔡卓妍)と何やら面倒に巻き込まれていたのだった。彼女に呼ばれタイへ行った弟は・・。


兄は大いに男っぽく、弟は女性に興味がなく多少なよっとしている。性格のまったく違う双子を鄭伊健が演じ分ける。どちらも難なくやっている。蔡卓妍は、キャピキャピ役ではなく、古惑女もどき。蔡卓妍、どうも子供っぽい印象があるため、見ている方がなかなかこの古惑女な雰囲気に慣れない。以前なら莫文蔚あたりがやりそうな役だなと思いながら見る。黄子華は、最近は映画でお目にかかってないので、目新しい感じがして好かった。林海峰についても同じで、やはり目新しさは重要だ。


双子が入れ替わることで、図らずも自を顧みる機会を持ってしまうという話しだけでも、十分に1つの映画ができると思うので、これにわざわざ派手なドンパチやカーチェイス(それもかなり気合いが入っている)を加えなくてもいいのではないかと思う。鍾鎭濤と鄭伊健(弟)のやりとり、黄子華の持っているちょっとブラックな雰囲気などかなり面白い。アクション部分はアクションでよくできているし、劇の部分は劇の部分でいいのに、全体を見ると、まとまりが悪くばらばらな感じがしてしまって惜しい。
彭順(オキサイド・パン)の《死亡写真》とあるカットを共有しているという隠し技あり。昼の旺角では、10〜15人ぐらいの入り。 2004.11.20@旺角百老匯


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