Clean(錯過又如何)(クリーン)

張曼玉マギー・チャン)、ニック・ノルティ、ベアトリス・ダル 
リビア・アサヤス:監督


落ちぶれたロック・シンガーの夫(ニック・ノルティ)は、妻・エミリー(張曼玉)とモーテルで大喧嘩。エミリーは飛び出して車を走らせた。翌朝、モーテルに戻ったエミリーだが、夫は薬物の過剰摂取で亡くなっていた。エミリーも薬物所持で掴まり半年の服役。実は2人には子供がいるのだが、出所した彼女には子供の養育権は与えられず、夫の父母が面倒を見ていた。薬物を断ち、自立し、子供を引き取ろうとするエミリー・・。


張曼玉がカンヌで最優秀女優賞を受賞した映画。薬物中毒の彼女の禁断症状も大袈裟ではないし、意外に淡々と話は進む。大袈裟ではないだけに、細かい心の機微が見えるが、彼女がもがく様は、都市を移動する事で表されているのかもしれない。カナダ、ロンドン、パリ、LAと彼女は自分の安住の地(幸せ)を求めて移動していく。


そして《花様年華》の美しい張曼玉とはまったく違う役。こうして元夫とも仕事をしてしまう張曼玉。フランス語も堪能だった。彼女、何事も無駄にはしてないんだなと。いや〜、成龍にバイクから振り落とされてたころからは想像もつかない。大女優になったんだなと、妙にしみじみ。
見ていて気になったのは、張曼玉がひっきりなしに煙草を吸うってこと。実際にもすってそうな感だった。すごく久しぶりにベアトリス・ダルを見た。相変わらず存在感のある顔だった。2004.12.12@百老匯電影中心


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