功夫(カンフー・ハッスル)

周星馳チャウ・シンチー)、元華(ユン・ワー)、元秋(ユン・チャウ)、梁小龍(ブルース・リャン)、陳國坤(チャン・コッククワン)、林子聰(ラム・ジーチョン)、黄聖依(イヴァ・ホワン)、林雪(ラム・シュッ)、田啓文(ティン・カイマン)、馮小剛(フォン・シャオガン)、何文輝(ホー・マンファイ)=醤爆、袁和平(ユエン・ウーピン) 周星馳:監督


1940年代上海、なんとか黒社会で一旗揚げたい男(周星馳)が、最後には真の功夫の使い手になるという話し。
40年代上海、斧頭幇という一派が幅を利かせていた。星(周星馳)と骨(林子聰)は、斧頭幇を騙って小金をせしめようとあるアパートにやってくる。ところがそこに本物の斧頭幇が。さらに斧頭幇たちは、アパートの住人たちに若頭(林雪)を亡きものにされ、こてんぱんにやっつけられた。星たちは一銭も取れず、さらに斧頭幇からも目を付けられた。実はこのアパートの管理人夫妻は、かつて江湖に身を置いた功夫の使い手だった。
怒りに狂った斧頭幇は、今は病院にいる伝説の火雲邪神(梁小龍)を連れ出し、アパートの住人を痛めつけようと考える。ちょうど斧頭幇に掴まった星が、火雲邪神の救出を命じられる。救出された火雲邪神はとんでもない技の持ち主だった。火雲邪神と管理人夫婦の壮絶な戦いが始まった。そしてあわや彼らが射止められるという刹那、星は・・・。
功夫映画へのオマージュに溢れている。周星馳よりも脇の元華と元秋や、アパートの住人である3人の使い手の活躍場面がとにかくいい。ワイヤー、CGなどたくさん使っているが、やはり真の功夫の使い手にワイヤーCGをプラスするからこそ出来る画面。構えるだけでみな美しい。ただ、爆笑出来るかというと、勿論笑う場面はいっぱいあるのだが、見ていていい意味で「しんみり」「しみじみ」としてしまった。
ストーリーも前作《少林足球》のようにストレートに一直線に、無邪気に主人公が成り上がっていくというものではなく、屈折が含まれている分、しみじみしてしまった。
功夫》はこのクリスマスシーズン唯一の香港映画。《少林足球(少林サッカー)》から3年と、宣伝に力が入る。さらに《少林足球》では果たせなかった初めての周星馳映画大陸上陸。何かと前作《少林足球》と比較される。初日の興行成績は香港が411万香港ドル、大陸は1000万元と快調なスタート。香港では前作を抜けるかどうか、微妙な気がするが・・。
2004.12.22@旺角百老匯


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