童夢奇縁

《童夢奇縁》
劉徳華アンディ・ラウ)、黄日華(フェリックス・ウォン)、莫文蔚(カレン・モク) 陳徳森(テディ・チャン):監督


光仔は、母親(莫文蔚)が大嫌い。今の母親は、本当の母(李氷氷)を苦しめて、死に追いやった雌狐だと思っている。早く大きくなって、家を出たいと思っている光仔は、何かにつけて父親(黄日華)から100ドル、200ドルとお金をもらっては、ひそかに貯めていた。
ある日光仔は、登校途中で不思議な老人に出会い、ひょんなことから老人の持っていた早く成長する薬を体内に取り込むことになった。少年はみるみるうちに成長して青年になった。青年・光仔(劉徳華)は、大人の世界に入り込み、子供の時には知らなかった少々複雑な大人の世界を垣間見てゆく。そして、母と父の本当の物語を知ってしまう。そのとき光仔は初めて、父の母の、痛みと苦しみ、そして自分への家族の愛情を知る。しかし不幸にも、光仔の成長はとどまるところを知らず、次第にひげが濃くなり、白髪が増え、しわが増えていく。光仔に残された時間はあと少し・・・・。


怖い童話(童話はすべからく怖いのだけど)。道案内人(老人)に導かれ現実ではない世界(早く年を取る)へ入っていくという童話の定石を踏まえて、最後には「愛」とは「時間」とは、「家族」とは、そして「大切にしなくてはならないものは何か」を語る。笑われせて、泣かせる。子役のこまっしゃくれ具合も、黄日華のしょぼくれ状態も、劉徳華の老人のせつなさも、非常によくできている。


ポスターのイラスト&タイトルバックは、"こわ可愛い"絵を書くCarrie Chau→id:hkcl:20040906を参照。可愛い。現在映画館などに飾られているポスターは右のパターンではなく、オレンジ色系の別のイラストのもの。ネットでは見つけられず。本日夜10時の回、98%の入り。2005.9.30@旺角百老匯


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