鈴木仁

唐李禮(スタンリー・トン)、馬楚成(ジングル・マー)監督の映画《男才女貌》は現在、雲南で撮影中だ。主演の余文樂ショーン・ユー)と高圓圓はスケジュールがびっしり、記者のインタビュー計画は崩れ去った。ホテルに帰り、窓から外を眺めるていると、ホテルの庭の芝に座っているひとりの男性を見かけた。側には女性が座っており、雰囲気はまるで愛を語っているようだが、よく観察してみるとそれは出演者のひとり日本の鈴木仁で、女性と台本を読んでいるところだった。最近香港のモデルで名の出てきた日本のイケメンの彼にインタビューしようという衝動にかられた。
左は余文樂、右は呉彦祖と言われている日本のイケメン・鈴木仁は今年26歳。背が高く細く、笑っていないときはクールでかっこいい。笑うとかわいらしく魅力的で、眼差しも魅力的で、ミックスかと想うほどだ。
「僕は100%日本人です。姉もモデルで、彼女の影響でモデルになりました」と話した。
鈴木仁は香港に住んですでに3年、ずっとモデルの仕事をし、IAM公司と契約したあと、映画界に足を踏み入れた。ちょうど《新紮師妹3》の撮影が終わったところで、映画は7月に上映*1、プロモーション戦略か鈴木仁と台湾のモデル林嘉綺は噂の男女になっており、新聞がかき立てている。おかげで知名度は一気にアップ、社交界で知られるようになった。
・中国の女優では章子怡舒淇が好き
《男才女貌》で鈴木仁と余文樂は異父兄弟を演じている。彼は翻訳家で、日本語と中国語(普通話)の両方を使い、その比率は6対4。彼にとっては容易はことではない。彼は広東語は普通話より難しいと知った。しかし彼は「《新紮師妹3》では僕は全編広東語を話した。今回もできると信じている」と話す。実際見えないところで苦労して練習している。撮影時にスムーズにはなせるように通訳と一生懸命普通話を勉強していた。
鈴木仁は《新紮師妹3》では国際警察を演じており、劇中は広東語を話す。一番多い台詞は「我會客観地寫報告、寫得好[イ尓]可以去東京」(私は客観的にレポートを書きます。よくかけていれば君は東京へ行けるでしょう)、この言葉がもっとも多い台詞で、一番流暢に言えて、一番印象深いという。中国語の映画で活躍したいと思っているが、言語についてはさらに努力が必要だろう。
《男才女貌》のオファーを受けたあと、彼は《無間道》を見て余文樂を知った。実際に会ったあと、彼の性格は明るいと分かった。主演女優の高圓圓は眼の大きい美人で、演技も上手い。一緒に仕事をしていて楽しい。
中国の女優では章子怡チャン・ツィイー)と舒淇(シュウ・ケイ/スー・チー)が好き。彼は章子怡の《SAYURI》を見て、映画の中の章子怡は美しく、演技は丁寧で細かく、仕種も日本の芸者そっくりでとても素晴らしいと思った。一度本人に会ってみたいと思っているが、会う前から彼女を想像しただけでくらくらするとも話す。
・全裸もかまわない
男優で尊敬するのは香港の梁朝偉トニー・レオン)。「《無間道》を見たとき、梁朝偉は眼で語れると思った。梁朝偉は眼でさまざまな意志を表現できる。すごい」。《春光乍洩(ブエノスアイレス)》で梁朝偉張國榮レスリー・チャン)は全裸(じゃないけど)になっているが、こういうものでも受けるかと聞くと、彼は「受けますよ」と答えた。
ハンサムは女性を引き付けるだけなく、男性も引き付ける。彼はもしホントに同性愛なら母に謝るという。ショウやバーでは男性に誘惑の視線を投げかけられたことがあるが、彼は恐いので、普通は知らないふりをして避けているという。
今、香港のマスコミは彼にプレイボーイのイメージをつけているが、仕方ないと思っている。「最初は嬉しくなかった。けっしてそんなじゃないから、どうして他人に誤解されるのか分からない。あとでマスコミが勝手にやっていると分かって、納得できた。林嘉綺との噂は事実じゃない。彼女とは友だち。現在大切なのは仕事で、恋愛に気をとられることはないし、現在つきあっている人もいない。平日はバスケをして、映画を見て、本を読んで、サーフィン。香港はサーフィンにいい場所なので、香港が好きだと話す。
みかけはプレイボーイだが、彼の考えは古典的。中国の女性を彼女に選ぶことはあるのだろうか。「あるかもしれないけど。僕はちゃらちゃらした子は嫌い。内面がしっかりしていて、優しく、よく話を聞いてくれる人だといい」。
・男1人
鈴木仁は家族の中で唯一の男の子。理想の為に、ひとり香港へやってきて、香港で3年。周りに日本人は多いが、友人は多いと言えない。時に孤独を感じ、気が沈んだときには、友人や社長をささそう。幸いなことに父母は彼が香港で仕事をすることに賛成している。現在はこの2本の映画がいい評判をもらえれば、未来は明るいと思っている。苦労を怖がってはいない。香港でも大陸でも機会があれば、試してみたい。
彼はチャレンジするのが好きだ。20歳で20の国家を旅している。スペイン、ギリシャにも行った、エジプトのピラミッドは忘れられない。借金をして旅行をしたが、旅行では多くの生活体験が出来、人生経験が出来た。何かをするのに計算は必要ない、素直に自分を出していくことが最も重要だと思っている。by 2006.6.5「文匯報」(意訳あり)

香港的はタレントのホントの性格がかなり大事だったりするが、ホントは、本人の性格はどうでもいい。映画の中で光っていればそれでいいと思う。

*1:《新紮師妹3》は正確には6月29日から公開