臥虎

《臥虎》呉鎮宇(ン・ジャンユー)、曾志偉(エリック・ツァン)、陳小春(チャン・シウチョン)、張智霖(チョン・チーラム)、苗喬偉(ミウ・キウワイ)、余文樂ショーン・ユー)、郭羨妮(ソニア・クォック)、洪天明(ティミー・ハン)、秦海璐(チン・ハイルー) 
麥子善(マルコ・マック):監督


黒社会の勢力を壊滅すべく、警察の威厳をかけ、1000人の警察官を臥底(アンダーカバー)として黒社会に送り込む「臥虎」作戦は開始された。そして2年、一網打尽の時期を見計らっていたとき、1人の臥底が黒社会の殺し屋に刺されてなくなった。


音楽、画面は面白いところもある。特に最初の部分は手持ちカメラで不安定なアングルが続いて、それなりに面白い。色も黒っぽくって好きだ。けれどやっぱり脚本がいまひとつ。1000人の臥虎を黒社会に送り込んでいると口ではいうものの、その1000人が物語りに深く関わってこない。5人ぐらいでも話は出来そうだ。それに主役は、金馬奨主演男優賞にノミネートされた呉鎮宇ではなく、実はかつて臥底を経験し、現在は警察に復帰している苗喬偉では?? というか苗喬偉の役が主役ならもっと面白かったかも(俳優は苗喬偉ではなく)。呉鎮宇を主役に据えるなら、据えるでもう少し他の描き方があるような気がするし。
小春はというと、大人になった山鶏という感じで、十分役割を果たしていたし、学はないが(難しい字はまともに書けないことになっている・苦笑)人集めは任せておけ、妻には弱いという役も、似合っていたと思う。張智霖のワルも悪くは無かったし(この人はいい人より悪の方がいいと思うのだが)、呉鎮宇だって、曾志偉だって、余文樂だって、きちっと役割を演じていたのに。惜しい惜しい。
ヒットのバロメーター旺角百老匯で、夜の時間帯に上映していないという点で危ないと思ったが、不安は的中。ただし、大陸では2週目に突入。興行収入は1000万元に達するそうだ。
2006.10.26@新寶戲院


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