蛇女思凡

《蛇女思凡》李湄、羅美璐、范卓、杜菲、巴巴拉 
王天林:監督 1958年 金都 粤語吹き替え 無字幕


天帝の庭にいる蛇の姉妹が暇を持てあまし、下界にやってきて美しい姉妹に化けている。雷がなり大雨の夜に書生の家に入り込んだ姉妹は、掛け軸の絵の中に身を潜めている。時々絵から抜け出し美しい人間の姿になって書生をからかってやっているうちに、妹は本当に書生が好きになってしまう。書生を憎からず思っている従妹が、最近書生の態度がおかしいと書生の様子を見にくると、そこには大蛇が2匹横たわっていた。それを知った叔父は、書生を無理矢理自分のうちに連れ帰るが、書生は姉妹に会えないことで、病に伏せる。書生は下僕に言い含め、家に行って掛け軸を取って来るように言いつける。下僕は蛇の姉妹にウソをつき、掛け軸の中に2人を封じ込め書生ではなく、叔父の元へ持って行く、叔父は掛け軸を焼いてしまおうとするのだが・・・。


というわけで、「白蛇伝」(《白蛇青蛇》も同じ)に似た物語。妹を演じる女優(写真左の女優)が妙にバタ臭い顔をしていると思ったら、解説によるとフィリピン女優で、この映画はフィリピンと香港の合作で、フィリピン版がありそちらはフィリピンの監督が撮っているそうだ。
映画は途中で踊る歌うなどミュージカルっぽい雰囲気のところがある。特に最後の方では音楽もかなり西洋風ですごいミスマッチが繰り広げられる。また姉妹がどんどん小さくなって掛け軸の絵の中に入って行ったり、美女から蛇にかわったり、突然庭に花が咲いたり、天から降りて来たりと特殊効果(といえるのか?)が使われている。そういう奇妙な展開以外には全体には少々退屈だった。2007.12.22@香港電影資料館「大娯楽家・王天林」


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