葉璇

ミッシェル・イエ金像奨助演女優賞を受賞したばかりの葉璇(ミッシェル・イエ)は、新作《飛砂風中轉》で陳小春(チャン・シウチョン)の妻を演じている。葉璇は今回、陳小春との共演は夢が現実になったようだと話した。これまで葉璇が演じた役はどれも賢い役だったが、今回はこれまでとは違って、いろいろな表情を見せている。ちょっとばかり頭が悪そうですでに勢いの無くなったボスの妻。葉璇はこの役は難しくなかったという。なぜなら自分自身を演じればよかったからだ。
最近、テレビからスクリーンに進出している後輩たちに何か教えることはないかと問うと、彼女は、自分はまだ教える資格はないと謙遜した。
葉璇が金像奨「最佳女配角」を受賞した時、舞台上の彼女は止まることなく泣き続けていた。しかしその時の彼女の気持ちはなかなか理解できないだろう。05年無線電視を離れ寰亞電影公司に入り、映画の世界に参戦した。映画を自分の生涯の仕事と見なしていたからだ。しかし監督や友人たちからは、誰も彼女を主役に抜擢しないだろうと冷や水を浴びせられた。しかし幸いなことに本人はあきらめることなく黙々と仕事をして、ついに報われたのだった。「今回『最佳女配角』をもらったのは意外な出来事でした。しかし受賞してすぐに大陸でドラマ撮影、あの激動はもうありません。多くの人が『最佳女配角』を取ったから次の目標は『女主角』でしょうと聞いてきますが、私自身はそのような事をまったく考えたことがありませんし、自分に新たな地位が必要だとも思っていません。そして自分の仕事の節目だとも思いません。主役でも脇役でも、ほんの少しの役でも、どんな役でも映画にとっては重要だと思っています」。