広州でも古い住宅の取り壊し

広州・西關地区。広州市国土房管局が先日出した取り壊し通告によると、平和西路を延長し西關一帯の交通渋滞緩和をはかるため、荔灣區建設・園林緑化局は恩寧路と蓬莱路の建築物を取り壊すと指摘した。そこには蓬莱新街40號の芳艷芬の住居も含まれている。通告によると取り壊しは来年の7月22日となっている。(略)
蓬莱新街に半世紀にわたって住む潘さんによると、抗日戦争後、芳艷芬は小さな洋樓を購入したが、かなり前に引っ越しているという。芳艷芬の住居は保存状態は良好で、百平方あまりの小さな洋樓はすでに恩寧路老人活動中心となっており、麻雀台が7、8台置かれているという。


現在84歳の芳艷芬は、本名梁燕芳、広東恩平の人。母について広州に移り住み、11歳の時当地の勝壽劇團に入り初舞台を踏んだ。花木蘭などの役で人気となり広東香港マカオを回り「花旦王」と呼ばれ150本以上の粤劇の藝術映画にも出演した。1959年に結婚、その後は引退し、93年と95年のチャリティーで舞台に出演している。
崔頌明・廣州八和會館名譽會長は芳艷芬の住居が取り壊されると聞き驚きの表情だった。以前、荔灣區政府に尋ねたおりには取り壊さないと話しており、本來なら八和會館が小さな洋樓を購入し保存、改装し粤劇展覧館にしようと考えていた。


芳艷芬の住居の件は西關の古い広州文化破壊の氷山の一角にすぎない。当局が計画どおり旧市街改造を行うと、多数の文物を保存している張活游の住居もいずれ取り壊され、住宅か緑化地区にする予定だ。文化局の調査によれば、保存は八和會館、鑾輿堂と李小龍の住宅で、その他紅線女や羅品超の住居は取り壊されることになる。また現在のところ取り壊されていないが、当局は保存を軽視しているため、粤劇の名優たちの住居は保存状態が劣悪だ。by 2010.8.18「蘋果日報