劍雨(レイン・オブ・アサシンズ)(剣雨)

《劍雨》楊紫瓊(ミッシェル・ヨー)、鄭雨盛(チョン・ウソン)、王學圻(ワン・シュエチー)、徐熙媛(大S)、余文樂ショーン・ユー)、林熙蕾(ケリー・リン)、戴立忍(レオン・ダイ)、鮑起静(パウ・ヘイチェン)、金士傑、郭曉冬、呉飛霞 
蘇照彬(スー・チャオピン):監督


南宋時代、天竺の羅磨は出家して僧侶となり、さらに武術を身につけ達人となっていた。羅磨の死後、その遺体は行方知らずになっている。しかし武林では羅磨の遺体に秘密が隠されており、遺体を手に入れれば、そのたぐいまれなる神力を我がものに出来るといい伝えられていた。
明初、羅磨の遺体が再び江湖を騒がす。黒石派とよばれる一味が羅磨の遺体を執拗に追っていた。なかでも細雨という女の剣使いは冷血で知られていた。しかし羅磨の遺体を探すうちにある人物を差してしまい、黒石派を抜ける決心をし、顔も替え、曾静と名も変えて生活することにした・・。


監督の蘇照彬、これまた相性悪いのだが、今回は武侠片で不条理もまかり通る架空の世界の出来事ゆえ、気にならず。金士傑が出てくると一気に台湾映画という気がする。楊紫瓊、整形前は林熙蕾ということで、声は林熙蕾か?とにかく楊紫瓊の声ではない。楊紫瓊の人のよさそうな夫を演じるのは鄭雨盛。顔が中国人っぽいのか、古装も似合っているし、背も高いし、かっこうは大変よい。黒石派の首謀者が王學圻、一派には飛び道具(針)の使い手・余文樂、剣の使い手&色仕掛け女・徐熙媛、両刀使いで派手な衣装の戴立忍がいる。
けっこう話は面白いし、アクションにも見所があるのだが、何故か深みが足りない。それは画面の色や、人物描写にも言えることで、首謀者を演じる王學圻など、え、こんな使い方でいいのかと、かなりもったいない。そしてそれは王學圻だけでなく、出演者全員に言えること。豪華キャストがもったいない。難しいものだ。
2010.10.8@The ONE百老匯


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