第36個故事(台北カフェ・ストーリー)

桂綸鎂(グイ・ルンメイ)、林辰唏(リン・チェンシー)、張翰、中孝介 
蕭雅全(シアオ・ヤーチュアン):監督


長年の夢だったカフェをオープンさせた朶兒(桂綸鎂)。日替わりのデザートと珈琲が売り物のつもりだったが、開店の日に友人らが持ちこんできたガラクタが店を占領していた。ある日、店にやってきた客がタイ語の本を買って欲しいという。朶兒は拒否したが、妹はブツブツ交換ならいいと出す。それから店にはブツブツ交換の客がやってくるようになってしまっていた。
ある日、カウンターに座った男(張翰)が朶兒のケーキを美味しいと言ってくれた。男は世界各地の石けん(?)を持って店に現れ、何かと交換したいと言う。そのうち男は朶兒に各地の物語を語って聞かせ、朶兒は男の話を元に絵を描いていった・・・。


桂綸鎂、安定した演技。途中、張翰が桂綸鎂に物語を聞かせる場面、桂綸鎂の反応が素のように感じたが、これも演技だったのだろうか。妹役の林辰[ロ希](初めて見た)がなかなか好かったように思う。どちらかというと少し堅い桂綸鎂の姉と、いかにも妹キャラな林辰唏の組み合わせはしっくり。桂綸[鎂の書くイラストもセンスがよい。それにしても全体に日本映画っぽくないだろか? 香港映画を見慣れた目には、たまにはあっさり味が嬉しい、という感じ。
しかし何かを得る為には何かと交換しなくてはならないのだろうか。そんな事はないはず・・・。
香港人にはどうもこの何も起きなさそうな山の少ない物語は苦手だろう。台湾映画は総じて香港では人気がいまひとつ。今回も満席ではなかった。
2010.11.6@Palace ifc(香港亞洲電影節)


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