銅鑼灣の新しいスポット

銅鑼灣の文化屋雑貨店。
たいそうなお題がついてますが、たいしたことありません。先にお断り。
さて、香港では不動産価格が上がり、住宅もオフィスも店舗も家賃の値上げに市民は苦しんでいる。そんな折り、安い場所を求めて店舗が移動するのはもっともなことで、繁華街からちょっと離れた古いビルを見つけては、小じゃれた店が出来ていくのが最近の傾向。たとえば九龍城に洋菓子屋のトニー・ウォンやらクッキーの店やらがぽつぽつと出来たり、大坑に洒落たバーやら甘い物屋、中古の家具屋なんかが店を構えているのもそういった事情による。
今回、紹介しようと思うのは銅鑼灣。銅鑼灣でセレクトショップなどがちょこちょこ入っていたのは時代広場の裏の耀華街あたりの古いビルだったのだが、そこもそろそろ立て替えが進んでいる。そこで最近注目なのが、禮頓道と加路連山道と希雲街に囲まれたエリア。ここは4棟ほどのビルが連なって建ちひとかたまりになっており、そのビルが繋がった1階部分に薄暗い通路が通っている。
加路連山道側にはかなり前から茶餐廳と車房(車修理屋)に混じって、Mackie Kitchen(阿麥書房から書店がなくなり珈琲ショップだけになってしまった店)があり、その隣にはハンバーガー屋や榮式焼鶏排なんていう店があるのだが、先日覗くとこのあたりがさらに変わっていた。
まずはそのビルの薄暗い通路の中を入っていくと文化屋雑貨店の支店が出来ている。旺角に続いて香港で2軒目の原宿の文化屋雑貨店の支店である。旺角とは違って、少しゆったり目のディスプレーで見やすい。そしてそのお向かいにも香港らしからぬセンスの洋服屋LUDDITEがオープンしている。扱うのは主にメンズの洋服とバッグと靴と小物。レディースは日本のデッドストック風のレトロチックなワンピースやブラウス、スカートなどを少量おいている。加路連山道側に子供服のセレクトショップ(しかし店の名前が「小樽」なのが気になるが)、希雲街には中古の家具屋もある。
食べ物に目をやると禮頓道には、テイクアウトのピザ屋、チョコレートショップ、今や雨後の竹の子状態のフローズンヨーグルト屋、Habitu Cafeも出来そうな感じ。希雲街にもスイーツ屋、麺など食べさせる小綺麗な店が出来ている。
銅鑼灣の繁華街から少しばかり離れていて、行きにくそうな場所ゆえ、多少お家賃は安いのだろうと思う。ちなみに、禮頓道と加路連山道の角には(このビルは角丸ビル)、昔ながらのパン屋でいつも込んでいる「丹麥餅店」があり、新旧とりまぜた風景がいかにも香港的。
このあたりはかつてBrecht'sというバーがあり、その向かいに美味しい豆腐花を食べさせる店があったところだったと思うのだが・・・、普通の観光地に飽きた人にはこんな場所も楽しいかもしれない。