叢林中、活在謊下、北京之夏、告解

《叢林中》Fernando Pomares:監督 2009年 スペイン

20年以上前に起こった失踪事件を探っていく。証人の録音テープ、記録映像、新聞報道などが神秘的な森の風景とともに現れる。
画像は綺麗だったが、途中で睡魔が・・・

《活在謊下》盧瑞麟:監督 2012年 香港

銃撃戦で亡くなった悪徳警官の娘・阿寶はずっと父を憎んでいる。ある日、父の同僚と母もまた暴漢に襲われ、母は命を落とす。阿寶は犯人を捜そうとするなかで、叔父の家でかつて父が金の貸し借りと博打の結果をノートにつけていたのを知った・・・
商業映画風な作り。台詞がいまいちかと思ったら、やはり英語でスクリプトを書いて、それを広東語にしているとの事。こなれない広東語という感じがした。監督はカナダ国籍の華人で現在は香港在住。

《北京之夏》郭漢芬:監督 2012年 香港

鮮浪潮國際短片展
チンピラが1千万の金を持って北京に逃げたのを追いかけてきた九妹だったが、チンピラは北京の女とねんごろになっていて悔しい思いをする。ところが今度はこの北京の女が1千万の金を持って怪しい奴らと密会しているのを知って、北京のヤクザの元へ乗り込んでいくのだが・・・・
かなり完成している感じで、それなりの面白い。監督が好きな劉偉強の《古惑仔》と王家衛の《堕落天使》を一緒にしたらどうなるかという実験だという。監督自身が独特のゆるいしゃべり方をする人で、本作にも出演しているが、これがなかなかいキャラだった。中文大を卒業後、北京電影學院監督科のマスターを出ている。北京の方が機会は多いだろうが、自分の撮りたいのは香港の映画だと話しており、今後どうやっていくのか、自分でもよく分からない状態だとか。
香港人でも中国の学校で映画勉強し、中国で仕事をするという人も増えているのだろうな・・・。大陸の方が映画のみならず、CMなどを撮る機会も多そうだ。

《告解》兪志怜:監督 2011年 韓国

教会から自宅へ帰ると鍵を忘れた事に気がついた。塀をよじ登ろうとしているところを、小学生の息子の同級生が塀を乗り越えて鍵を開けてくれた。この少年は最近、教会に来なくなったのでその訳を聞くと、神が信じられなくなったのだという。さらには、最近DVDショップで、あるアニメと同名の成人映画を見せられた事を主婦に話してきかせた。少年の性への欲求を神に誓って退散してもらっているうちに、自らの欲望に気づいてしまうごく平凡な主婦。
主婦役の女性が、表情といい、服装といい(パジャマの上下が違う柄のものを着ていたりするところ)、性というか女ということにまったく気を遣っていないぶりが現れていて面白かった。
「鮮浪潮國際短片展」他にも見たい作品があるのだがチケットが購入できず、今日の4本のみ。


2012.11.25@百老匯電影中心(鮮浪潮國際短片展)


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