「漫談胡金銓的畫中傳奇」

出席:羅卡、馮毓嵩、紀陶「漫談胡金銓的畫中傳奇」


胡金銓が準備していたというアニメ《張羽煮海》について。その他も少しあり。
胡金銓は1984年ごろアニメ《張羽煮海》の構想をねっており、座談会に参加した馮毓嵩はこのアニメの監督だった人。台湾にはかつてアメリカのアニメの加工(制作)をする会社があり、この会社でオリジナル作品を作ろうと胡金銓は考え、脚本やキャラクター設定のための絵も描いていたが、資金が集まらず断念した。もしこの作品が完成していれば、中華圏のアニメのあり方はまったく変わっていただろうとのこと。現在、この映画会社は無い。
胡金銓はとにかく絵が上手い。実は映画のストーリーボードも細かく書いていたとのこと。
笑傲江湖》で胡金銓が撮ったのは数ショットのみ。しかし見れば胡金銓が撮ったショットはすぐにわかるはず。胡金銓は脚本にもとてもうるさい人であった。明朝の作品では扉は「拍門」(掌で扉をたたくという意味)ではなく、「叩門」(こつこつ扉をたたくという意味)、また扉は「開門」(手前に開くという意味がある)ではなく、「推門」(推して開く)と書かなければいけないと言っていた。またいつも書物を読みなさいと言ってたとか。
1970年代にはヨーロッパではとっくに胡金銓の名はしられていたが、アメリカでは1990年代はじめでも知られていなかった。
徐克、李安、張藝謀は、胡金銓が好きで尊敬している。徐克《新蜀山劍侠》、李安《臥虎蔵龍》、張藝謀《英雄》には胡金銓映画を思い出させるシーンがある。しかしどの作品も胡金銓には遠く及ばない。胡金銓は映画制作者から特に評価が高い映画監督である・・・・
《龍門客桟》の最初のころの脚本は非常に薄いものだった。
2012.12.16@香港電影資料館