夏の嵐

《夏の嵐》
北原三枝三橋達也小園蓉子津川雅彦北林谷栄、汐見洋、金子信雄、伊達信 中平康:監督 1956年 日活


北原三枝演じる浅井稜子が「卑怯よ」と海に向かって叫ぶカットから始まり、一瞬ドキッとする。
浅井の家は母、骨董道楽の父、姉、弟(津川雅彦)と稜子の5人家族でクリスチャン。弟はもらいっ子だが、それを知らないのは弟本人だけだと家族は思っている。そして稜子は幼少期に一旦親戚の家の養女になったが、義父が失くなり家に戻されたという過去を引きずっている。いまは養護学校で教師をしているが、それは少しでも家から離れていたいという思いからだ。
そんな彼女の前に、かつて衝動にかられたった一度だけ関係者を持った名も知らない男(三橋達也)が姉の婚約者として現れた。
動揺する稜子。男・秋元もまた消し難い過去に償う為に平凡な暮らしに埋没しようとした思いを激しく揺さぶられていく。
(のちほど)
2014.3.10@ラピュタ阿佐ヶ谷(昭和の銀幕に輝くヒロイン [第72弾] 北原三枝


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