KANO(KANO 1931海の向こうの甲子園)

《KANO》
永瀬正敏、曹佑寧、坂井真紀、大澤隆夫 馬志翔:監督 
2014年


日本統治時代の台湾・嘉義嘉義農林野球部は一度も試合に勝ったことがない弱小チーム。日本から嘉義に赴任してきた元松山商業野球部監督の近藤兵太郎(永瀬正敏)は、嘉義農林から再三野球チームの監督を請われているが、首をたてに降らなかった。ところがある日、偶然に野球部の試合を目にした近藤は、突然野球部の監督をやると言い出し、日本人、漢人、原住民が混在する嘉義農林を甲子園につれていくと言うのだった。。。。


台湾では大ヒットし、日本でも絶賛する人が多いようだが、私にはどうもピンと来なかった。
まず、近藤という人物が妙にぶっきらぼうに描かれているのが気になる。特に突然野球部の監督を引き受けて選手たちを神社に集めるところからしてあまりに唐突すぎるし、永瀬がつねに不機嫌そうな顔をしているのもなんだか気に入らない。その不機嫌そうな顔から野球への”熱”があまり感じられず、いまひとつ物語に入っていけなかったのも原因かもしれない。さらに八田与一(大澤隆夫)がかかわる治水工事「嘉南大圳」がエピソードとして出てくるが、この演出がとってつけたようでなんとも哀しい。
野球そのものに興味がないので試合の部分はよく分からないが、そんな人でも感動できる物語であって欲しかったと思うのであった。


2015.01.27@新宿バルト9
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