海岸線

チャン・ドンゴン キム・ギドク監督


北からのスパイ上陸を見張る海岸線の兵士。海岸には鉄条網が張られている。ある夜、見張りに付いたカン(チャン・ドンゴン)は、酒に酔った男女が戯れで、鉄条網の中に入り情事に耽っているのを、スパイと思いこみ、機関銃と手榴弾で攻撃した。地元の人々からは人殺しと罵倒されるなか、スパイを殺したと表彰され、休暇を与えられたカン。誰よりも忠実な兵士であったカンは次第に精神を病んでいく。そして、恋人を目の前で殺された女性も、海岸線をさまよい続け、海岸で見かける兵士の誰をも彼氏だと思いこむようになる。


殺される側、殺す側、そして周りの人々にも悲劇が訪れる。戦争とは、こういうものだと言うことを語りたいのだと思う。格好いいチャン・ドンゴンとは違う、狂気に崩れていく姿に、かなり入れ込んだのだろうか? ドンゴン氏、脚本を読んで是非やりたいと言ったらしいが。
監督とのティーチインあり。しかし、広東語→英語→ハングルで、さらに、会場の質問者にはマイクを渡さない、通訳のマイクの音が小さくて聞こえない。さらに英語の質問は広東語に訳さないってことで、質問の内容も答えもほとんど聞こえないんじゃ、意味ない。監督の声(ハングル)だけが、ちゃんと聞こえてましたけど。


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