三更2之一 餃子

楊千嬅(ミリアム・ヨン)、白霊(バイ・リン)、梁家輝(レオン・カーファイ) 陳果(フルーツ・チャン):監督


はすっぱな女性(白霊)が、数段重ねのお弁当をぶら下げて、(シンセンの?)税関を通っていく。家に着くと女性はお弁当箱の中から蝦らしきものを取り出して、餃子を作り始めた。
お金持ちそうな女性(楊千嬅)が、寂れた古アパートにタクシーを乗り付ける。50年ぐらい時間がとまってそうなその古アパートでは、老人たちが何をするでもなく集っている。女性はどうやら誰かを捜している様子。ようやく目差すウチへたどり着いた女性は、ドアを叩く。中から現れたのは、普通語を話すくだんの餃子を作る女性だ。彼女の作る餃子を食べに女性はやって来たという・・・。


楊千嬅がいままでとはまったく違う、笑わない中年の女性を演じる。○○夫人といった、髪型や服装が、意外に楊千嬅にぴったりなのに驚く。かなり一生懸命やってますけど、見てるこっちが、いつか笑うんじゃないかと考えてしまう(笑)。夫を演じる梁家輝は、文句無し。白霊もこれでいい。この二人の絡み場面は通常の香港映画としてはかなり大胆な表現で、梁家輝またもお尻出してますし(たるんだ尻は見たくない)。あとは楊千嬅が、この役をどう演じ、梁家輝との絡みでどこまで演じるのかにかかっていたのかも。彼女的は限界までやったのだろう。ただ映画的にはもう少しあってもいい。
陳果はかなりグロい趣味あり。今回も餃子の中身がいろいろ言われているわけですが、そのものは玩具なので、特にどうってことないのだが・・。(ここから先は見て下さい。)
で、最後に全体として「恐くない」のです。これが問題なんじゃないかと。ひたひたと恐いとか、人間の本性を見てゾーっとするとか、でもない。キャーとさけぶわけでもなく、ちょっとグロいだけ。ストーリーに工夫か、楊千嬅に工夫が欲しいところだ。これ一応III級指定。
来月には韓国バージョンと日本バージョンも併せて公開になるようなのですが、どういう形態で公開になるのか? これを短くするのか?


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