Thomas Lam

《2046》のポスター(4種類の方)をデザインしたのは24歳のThomas Lam。先先週号だったかの「milk」に彼のインタビューが載っていた。

T:Thomas
M:milk
M:どうして大監督・王家衛は今回《2046》のポスターデザインを頼んできたのですか?
T:これは考えてもみないことでした。最初、映画会社は何か新しいエレメントを探していたんです。それで何か新しいアイデアを提供してくれる人を捜していました。どうしたわけか、自分が応募したレイアウトが、王監督の元に届いたのです。さらに王監督はそれを見て、ちょうどいいと考えて、メインデザインに選んでくれたのです。その後、街に張られたポスターは、少しデザインが直されていましたが、大まかには同じものです。
M:デザインする前に《2046》を一部分でも見たのですか?
T:見ていません。
M:では、どうやって考えを具体的な形にしていったのですか?
T:手元には何枚かのスチルがありました。それをぱっと見た感覚と、何人かが僕に語ってくれた大まかなストーリー、さらに報道されたものと、王監督のスタイルを集め形にしました。
(中略)
M:《2046》を見ずにポスターをデザインしたわけですが、何故キャラクターを分け配置したわけですか?
T:何故なら僕は、映画というのは人が主役だと思っているからです。それで、自分の考えに基づいて、キャラクターを分けて組み合わせたわけです。まず木村拓哉王菲、これはもう何もいう必要はないと思います。2人が一緒にいれば、見たいという気にさせます。一種のアイキャッチ的なポスターで、人の目を引きます。梁朝偉章子怡の場面は最も印象深いと思います。それで、すでに映画を見た観客の記憶を呼び起こします。劉嘉玲と張震のキャラクターは共に虚構と幻想の世界に存在し、ともに別の世界に存在しています。梁朝偉王菲の場面は、何かを追い求める主役の性格を表し、梁朝偉王菲の周囲には、遠景から近景までが描かれています。(後略)by「milk」168号(2004.10.7)

彼、元々はチェーン展開している食品関係の会社のデザイナーだそうだ。映画を見るのは大好きだとか。ダイモの字も彼が選んだってことですね。王家衛って本人はデザインなんて言葉に縁のなさそうな風体だけど、目が利くことは確か。カンヌ版のポスターもお洒落だが、4枚セットのも映画館では目を引いた。日本版ポスターはチラシと同じですか?