외출(外出)(四月の雪)

《外出》
ストーリーは書く必要はないと思うので省略。私が持っていた知識はダブル不倫らしいということ。まず、ペ・ヨンジュンのファンではないのでと先に断っておこう。
動いてるペ・ヨンジュンをちゃんと見るのは実は初めて。ドラマも見ていないし、前作《スキャンダル》も見ていない。ソン・イェジンの《私の頭の中の消しゴム》も見ていない。というわけで、特に好きも嫌いも先入観も無い状態で見た。ペ・ヨンジュンとはいったいぜんたいどういうヤツなのか、という興味は多少あったかもしれないが。その結果、現時点では、私には魅力がよく分からないということになったのだが。
目の前で起こっていることは、どれも劇的なことばかりだが、映画はあくまでも淡々としている。韓国映画については不案内だが、監督のホ・ジノの映画《春の日は過ぎゆく》は見ている(《8月のクリスマス》は見ていないのだが)。《春の日は過ぎゆく》も淡々と起伏のない映画だった。こういう起伏のない映画は見る側の心持ちが映画の印象に大きく影響を与えるし、いつでも見たいという映画でもないが、《春の日は過ぎゆく》は、わりと好印象だった記憶がある。意外にこういう起伏のない映画も好きなのだが、それには主役がその場に居るだけで、ある種の感情を見せてくれないと、やっぱり見ていてつらい。これまでにペ・ヨンジュンを見てきている人には、それが感じられるのかもしれないが、どうも今一つ感じられなかった。それは顔の表情ではなく、身体全体から醸し出されてくるものなんだと思うのだが・・・。やはりこれは、ファンのための映画だったのか??
見ていないが《8月のクリスマス》は写真屋で、《春の日は過ぎゆく》は音声さん、《外出》は照明係りと、特別な職業が好きなようだ。そのあたりの理由は監督に聞いてみたい。
香港では人が入っていない。こういう映画は香港人の趣味ではないだろうから仕方ない。ヒットのバロメーター旺角百老匯ではこの日、小さく音響の悪いハウス4での上映だったため、朗豪坊で鑑賞。by 2005.9.19@UA朗豪坊


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