東京行きをキャンセル

方さん、しおれ気味
方中信(アレックス・フォン)は昨日、本来、彼女の莫可欣(モック・ホーヤン)を連れ、香港政府の招きに応え「東京映画祭」*1の開催前記者会見に出席することになっていた。香港空港で登場手続きをするだんになって、悲惨なことになった。政府の関係者の電話は繋がらず、彼を助けてくれる人はおらず、方中信は、政府の手配の不備に怒った。
《旺角黒夜(ワンナイト・イン・モンコック)》の主演男優の方中信は、香港政府の招きで日本へ行き、「東京映画祭」*2開幕前記者会見に出席することになっていた。昨日、方中信と彼女は*3、香港空港で登場手続きをするだんになって、スポンサーが用意することになっていたチケットが、ビジネスクラスが満席のため、発券できておらず、エコノミークラスになっていたのが分かった。方中信は、ビジネスクラスの空きをまっている間、絶えず関係スタッフに電話をしていたが、相手は電話を切っていた。30分ほど騒がしくしていたのち、彼は自前でチケットを買おうとしたのだが、ちょうど黄金週間*4にあたっており、席はいっぱいで、結局買うことが出来なかった。彼は大変に怒り、家に帰ってきてしまった。
怒りおさまらぬ方中信は、「これは一種の侮辱だと思う。苦労して香港へ戻ってきたのは、約束を違えてはいけないと思ったからだ。僕は普通、TVBのドラマで撮影に行くときもビジネスだよ。政府の仕事だというのに、どうしてこういうことになるんだ。本当は自分で、彼女と自分の分のチケットを買おうと思ったが、買えなかった。彼女が許してくれたので、好かったけどね」。
方中信のマネージャーの黎さんは、「どんな席に座るのかという問題ではない。香港の俳優を尊重していないと感じた。物乞いだとでも思っているのか。政府の関係者にはずうっと連絡が取れなかったのだ」。
実は方中信はこのところ運が悪い。一昨日の晩には苦労して、新作《怪物》の録音の為に昆明から香港へ戻ってきていた。昆明の空港では飛行機の故障で出発が午後になり、自分でチケットを買って帰ってくることにした。ところが人民元が足りず、気まずかったが、周りの人に両替えを頼んだ。幸いにも2人の香港人が助けてくれ、やっとの思いで香港へ戻ってきていたのだった。しかし悪運は去っていなかったようだ。レコーディングスタジオに行くと、ビルのエレベーターは修理中で、しかたなく疲れたからだで、8階まで歩いて登るしかなかった。by 2005.10.3「網易」

一方的な意見では、片手落ちになるので、政府関係者の話しも載せておく。

香港政府駐東京の代表で今回のイベントの責任者である胡さんは、記者の質問に答えて「私達には関係のないことです*5。航空会社に電話をすれば、誤解だと分かるでしょう。そのとき、飛行機には空席がありました。彼がチェックインしなかっただけです。私たちはすでに飛行機会社の東京事務所に彼のマネージャーに電話をして説明するように言っています。そして明日(今日10月3日)のファーストクラスで東京へ行けるように手配しています。ただ彼らが自分で行かないと決めたのです。方中信ひとりのことですから、香港電影節の記者会見の進行には影響がないと思います」。by 2005.10.3「東方日報」

というわけで、東京へは行っていない。そしてサイン会も中止に。
かなり苦労して昆明から香港へ戻り(他紙を読むと、どうしてもこの日、10月1日のうちに戻りたいと必死だったらしいのが分かる)、たぶん夜から録音(これがどれくらいかかったのか不明だが)、翌日(10月2日)夕方の便で東京へという予定だったのではと推測。そりゃ怒るだろう。ファンとしては、方さんの気持ちはとても好く理解できる。ただ私自身が、一瞬でもこのイベントのために東京へ帰ろうかと考えたことを思うと、そう簡単には方さんの肩も持てない。もし帰ることにしていたら、ただじゃ済まない。(実際には出来ないことだが)、本人捕まえて怒鳴るだろう。「何故、怒って東京行きを中止する前に、待っているファンがいることを少しでも思い出してくれなかったのか」と。今朝一番の飛行機に乗れば、3時の記者会見は無理でも、夜のサイン会は間に合ったのではなかったのか。ファンは誰に怒ればいいのか。やはり手配の悪かった政府なのか、スポンサーなのか。怒りのやりどころが分からない。(写真のしおしお具合を見ると、お疲れの様子だが)

*1:各紙こう書いているが、正確には「香港映画祭

*2:註1に同じ

*3:「東方日報」ではマネージャーも同行とあり

*4:国慶節で、大陸などは1週間の休み

*5:太陽報では「スポンサーの問題」とあり。