태풍(颱風)(タイフーン)

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チャン・ドンゴンイ・ジョンジェ、イ・ミヨン 
クァク・キョンテク:監督


台湾沖の海上アメリカの貨物船が何者かに襲われ、乗務員は皆殺し、賊はあるモノを奪って逃げた。略奪されたのは、アメリカが台湾で作らせたある物質(核物資なのか?)で、ごく普通の貨物船を装い輸送中だった。その破壊力はチェルノブイリを遥かに越えるという。日本、中国はこの件を静観したが、韓国だけは自ら手を打つことにし、海軍からカン・セジョン(イ・ジョンジェ)が特務に着いた。
ある物質を奪ったのは、20年前、北朝鮮から韓国へ逃亡しようとし拒否され、父母を殺された過去を持つ男・シン(チャン・ドンゴン)だった。シンは朝鮮半島全体に恨みをもちつつ、海賊となり、復讐の機会を待っていたのだ。


台湾沖からいきなりブツはタイへ行くのだが、あんなボートで行けるわけはなく、途中はどうやって運んだのか? 特務とはいえ、海軍なのに、そんなに銃を撃っていいのか? 台風が2つ重なるなんて気象条件は予測できるものではないし、そんな機会はめったにやってこない。確率の低いものを当てにしてのテロはおかしいんじゃ? 海に沈んだら、海は汚染されないのか? などと思いはじめたら、あらゆることが荒唐無稽に見えてしまって、映画そのものにまったく入り込めなかった。さらに、自らの命を犠牲にして国を救うという愛国心に溢れた軍人たちの行動は、なんだか日本の戦中を見るようだった。
たしかにチャン・ドンゴンはワイルドな海賊で、タイ語やロシア語まであやつり、努力したのだろうし、イ・ジョンジェも格好はよかったのだが・・・。あとチャン・ドンゴンは時々、反町隆史に、イ・ジョンジェ中井貴一に見えてしまって(苦笑)。
韓国では、かなりのヒットらしいが、昨日、初日の新寶戲院、夜9:45分からの回、観客2人って、どういうことよ。
2006.1.5@新寶戲院
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