杜汶澤ベルリンへ

香港映画が再び国際舞台に躍り出た。杜汶澤(チャップマン・トー)が主演・プロデュースをする映画《伊莎貝拉》はベルリン映画祭コンペティション部門に入選し、最優秀映画賞と最優秀男優賞を争うことになった。阿澤(杜汶澤)は昨日、入選が信じられない様子で、「新聞に出たのを見たら信じるよ」と話した。
来月9日から19日ドイツで開催される第56回ベルリン映画祭は、昨日コンペティション部門の入選作品を発表した。杜[シ文]澤プロデュース・主演、彭浩翔(パン・ホーチョン)監督の映画《伊莎貝拉》は、金熊賞と主演男優賞部門で競うことになった。また《エイリアン》の女優、シガニー・ウィーバー主演の新作《Snow Cake》は、コンペティションに入選しただけでなく、オープニング映画に選ばれた。
・構想10年以上
その他、コンペティション部門には《The Player》ロバート・アルトマン監督、メリル・ストリープが出演する《A Prairie Home Companion》、フランスのベテラン監督クロード・シャブロルの《Comedy of Power》と劉徳華アンディ・ラウ)が一部出資しているタイの《Invisible Waves*1などで、《伊莎貝拉》は強敵と対面することになる。結果は来月下旬にははっきりする。
杜汶澤は昨日、電話インタビューで、嬉しいそうに「彭浩翔と知り合って10数年になる。このストーリーは、僕達共同の夢だった。10数年経って、この映画が撮れるとは思ってみもなかったこと。すごく嬉しい。ずっと誰も出資しようとはしてくれなかった。なぜならこれはコメディじゃないし、僕が主役だから。林さん(林建岳)が出資してくたときにも、リスクが大きいと忠告した人がいるんだ。だけど、最終的には出資を決めてくれた。本当に嬉しかった」。
阿澤はまた《伊莎貝拉》の辛かったことを思い出していた。「マカオの撮影は、ひどかった。仕事の時間がすごく長くてね。だけど、初めての主役が最優秀男優賞にノミネートされるなんてホントに考えてもみなかった。ベルリンにノミネートされるなんてこともまったく考えなかった。いまでも信じられない。明日新聞を見たら信じるよ」。出演の梁洛施(イザベラ・リョン)は喜んで「嬉しい。一生懸命やったから。ノミネートされて本当に嬉しいけれど、賞は期待していない」と話した。

《伊莎貝拉》は杜汶澤と彭浩翔が作った映画会社「不是兄弟」の第1作目。ストーリーは、警察官の阿澤は、学生の時、ガールフレンドを妊娠させてしまった。お金を奪い取って彼女にやって堕胎させよとしたが、臆病な彼は、彼女を病院に置き去りにしていなくなってしまった。それから年月が流れ、マカオ返還前、阿澤は警察官になっていたが、性格は変わっていなかった。政府の調査を受けているとき、梁洛施扮する少女にであった。彼女は阿澤に娘だと名乗り、母は亡くなったと話した。さらに梁洛施は、阿澤にいなくなったペットの犬を捜して欲しいと頼む。知らない間に、2人には微妙な感情が育まれていく。

by 2006.1.21「蘋果日報

これは杜汶澤初プロデュース作品。楽しみ。杜汶澤のコメディは飽きてきたので、シリアスが見たい。今年の香港国際映画祭を期待してみよう。ベルリン映画祭のサイトは→ココ
ついでながら、シャブロルが見たかったりして。

*1:《Invisible Waves》についてはid:hkcl:20050316を参照。