괴물(韓流怪嚇)(グエムル・漢江の怪物)

《グエルム・漢江の怪物》ソン・ガンホペ・ドゥナ、パク・ヘイル、ピョン・ヒボン、コ・アソン ポン・ジュノ:監督


漢江の河岸に店を持つ一家が主人公。ある日のどかな漢江に、とてつもない怪物が出現、つぎつぎと人々を襲っていく。娘の手を掴んで逃げたと思った父(ソン・ガンホ)は、違う娘の手を引いていた。娘は、怪物のしっぽにからめとられさらわれてしまう。
怪物は、SARSに似た病原を持つと報道され、怪物を叩きのめそうと血を浴びた父は、軍に拘束される。そんな時、怪物にさらわれた娘から電話がかかってくる。娘は下水道に閉じ込められている助けてと、訴える。しかし軍も誰も取り合ってくれない。ウイルスが脳に来たと言われる始末。
漢江一帯は立ち入り禁止区域に指定され、一家は怪物の病原菌に汚染されていると隔離されて軍の管理下に置かれていた。一家は娘を探すべく脱出を計り、漢江の下水道へ入って行く。


ほとんど予備知識なく見た。ポスターの雰囲気からホラー映画なのかと思っていたのだが、まったく予想しなかった娯楽映画だった。
笑わせて、しんみりさせて、家族の絆の強さを見せるという、アジアの湿った娯楽映画。そういう意味では、よく出来ている。怪物に資金をかけたのだろう、動きもスムーズ。アメリカ批判がかなりはっきり盛り込まれている。
観賞後、監督とのティーチインあり。アメリカ批判については、アメリカは、自らがすべてを握っているように思っているが、この一家は、何が原因で苦痛を味わっているのか考えて欲しい。アメリカを怪物に例えたのだ、とはっきり言っていた。
2006.8.12@UA朗豪坊「SUMMER POPS電影節」


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