「街道與空間ー変奏中的香港城市計画(The Urban Design of Impermanence-Street, Place and Space in Hon Kong)」Peter Cookson Smith:著 mccm:刊 HK$235
Preface
Dimensions of Urban Design in Hong Kong
Shaping The City
Cognitive Understanding
The Enigma of Obsolescence
Sustaining Diversity
Patterns of Connectivity
Adaptation, Change and Embedded Memory
Public Place - Using The Past to Guide Memory
Blending The Old Into The New
Urbanism Uersus Anti - Urbanism
The Urban Design Dilemma
香港の街は重層的。実際に縦に積み重なっているし、新しいものと古いものが重層をなしてもいる。また、本来はバルコニーの部分を勝手に窓をつけ住宅内に取り込んでしまったり、ビルの屋上に不法建築の住居を建ててしまったりもする。道路も階段も樹木も利用して店舗が作られる。店の看板は上に横にと縦横無尽に延びてゆく。あらゆる時代の建物が何の計画性もなく作られていく。しかしそれが香港を魅力的にして、人々を引きつける。そんな香港の風景を都市計画の専門家がスケッチしたものをまとめたのがこの本。見ていると、そうそうこれが香港。この雑多具合が大好きな香港の風景だと改めて思う。
先日香港政府は、3つにランク分けした保存検討を要する500の建築物リストというものを発表した。その中にはわずかながら唐楼も含まれているが、ごく普通の建物などは、見向もされず容赦ないリニューアルの対象。古びた建物(それも普通の)を探そうとするとこれがなかなか大変だ。古そうな低めの建築を見つけたら、迷わず写真にでも撮っておかないと、いつ無くなるか分からない。なお500の建築物リストはココ(pdfファイル)。
著者は建築家で、都市計画の専門家。香港大学建築系の教授。