鐵三角(強奪のトライアングル)

《鐵三角》任達華(サイモン・ヤム)、古天樂(ルイス・クー)、孫紅雷(スン・ホンレイ)、林煕蕾(ケリー・リン)、林家棟(ラム・ガートン) 
徐克(ツイ・ハーク)・林嶺東(リンゴ・ラム)・杜琪峰(ジョニー・トー):監督


金が欲しい男3人、運転手の輝(古天樂)、会社員の山(任達華)、骨董品屋の中原(孫紅雷)の前にある男が現れ、金が欲しいなら立法会の女子トイレの下にお宝が隠してある。信じるか信じないかはあんたたち次第だといって、名刺をよこした。半信半疑だった3人だが、謎の男が死んだとニュースで知って、行動を実行に移すことにした。それを知った寶山の妻・玲(林煕蕾)は情夫で警察官の文(林家棟)に知らせた。


3人の大御所監督が順番に監督、出来上がったものを見ながら、継ぎ足すように撮っていった作品。光の具合とストーリーの作り方で、どこで監督が入れ替わったかだいだい分かる。面白い試みだが、やはりストーリーが弱い。最初を担当した徐克がいろいろなものを詰め込んだため、上手く活かされていないものがある。林煕蕾はいつも夫に薬を飲まされていて、前の妻は突然居なくなったといい、林家棟に自分は夫に殺されるのではないかと訴える。途中でそれは林煕蕾の被害妄想で、彼女こそが少し神経を病んでいるように描かれるが、最後にはこの話しはうやむや。そして最後を受け持つ杜琪峰が、しまいにはすべてを自分の映画にして話しが終わった(笑)。杜琪峰に最後を受け持たせた時点で、大山鳴動鼠一匹的な終わり方は見えたのかも。
2007.11.1@旺角百老匯 


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