太太萬歳

《太太萬歳》樂蒂、張揚、李琳琳、田青 
王天林:監督 1968年 國泰 国語 英文字幕のみ


張衛明(張揚)は半島酒店でPRの仕事をしている。妻は家で家事をしていればいいという亭主関白で、男尊女卑も甚だしく、妻の瑞[女眉](樂蒂)を家に閉じ込め、衛明の許可が無ければ外出もできない状態にしている。妻は夫に働きたいというが、「お前に何が出来る」と言ってまったく聞く耳を持たない。そこで妻は隣家の親子の力を借りて夫を騙し、鬘をつけ付けほくろをし、名前も呉玲達と変えて勤めに出る事にした。勤め先は夫と同じホテルの同じ部署。実は瑞[女眉]は家に閉じこめられている間に、独学で英語やフランス語、タイ語に日本語、インドの言葉まで学んでいた。それがホテルで役に立ち、マネージャーに目をかけられ、夫より上の地位になってしまった。さらに玲達が衛明を誘惑すると、衛明はまんまと乗ってしまった・・・・。


妻が夫と同じ会社に名前を変えて勤めたうえに夫の上司になってしまう。それに夫も同僚も気がつかず、夫にいたってはその彼女の誘惑にも乗ってしまう。作り話もいいところだが、そんな作り話の中にも男のバカさ加減や、夫婦の姿が見えて可笑しく、よく出来たコメディ。玲達の初仕事がホテルで催されるファッションショーのMCで、モデルを務めるのがフランスやアメリカ、日本、タイのスターという設定で、新聞記者らしき男たちがモデルに聞くことといえば、3サイズだったりと、そのあたりのバカさ加減は今と同じかも(笑)。
玲達と瑞[女眉]をいったり来たりする樂蒂が、硬軟とり混ぜて魅力的。樂蒂、細くて綺麗な足だった。
ほとんどがセットで撮影されていて、住宅の前、半島酒店の車寄せと向かいの駐車場が外のロケ。英語字幕はフィルムに焼き付けではなく、スクリーン下に別個に映していた。2007.12.23@香港電影資料館「大娯楽家・王天林」


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