基因決定我愛你(DNAがアイ・ラブ・ユー)

《基因決定我愛[イ尓]》彭于晏(エディ・ポン)、余男(ユー・ナン)、關穎(テリー・クワン)、何潤東(ピーター・ホー) 
李芸嬋(ロビン・リー):監督 DVD


瑪菱(余男)と四季(關穎)は生物研究の会社で働いている。瑪菱は太る遺伝子を持っており、その遺伝子を薬で押さえている。彼氏はいつも忙しく、居て欲しいときに側にいない。瑪菱の部屋の大家(彭于晏)が、何かと瑪菱を気にかけているのだが・・・。四季は極度の潔癖性。ある日、昔の彼氏(何潤東)に出会い、2人は燃え上がる。しかし四季の潔癖性は彼氏の汚れた部屋が許せない。2人が一緒にいる為と、四季も潔癖性の遺伝子をおさえる薬を服用するのだった。


前作《人魚朵朵(靴に恋する人魚)》(id:hkcl:20060412)同様、少ない登場人物と閉じた狭い世界で物語が展開していく。郊外の建売り住宅のような家、周辺にほとんど建物がない道路、什器の少ないこれまた虚構っぽい会社、光に満ちたうそっぽい画面も、物語にファンタジーアイロニーを加える重要な要素になっている。屋根の雨漏りから黄色いカビのようなものが生えるのだが、これがどんどん増殖して部屋の壁やら天井やらを覆ってしまう。この黄色いカビがなんだか可愛い(笑)。最後にはこのカビが物語のキーになる。


余男は地味目の顔で内向的な雰囲気、かたや關穎は派手目の顔で開放的。彭于晏は地味目なお姉様を好きになる僕。何潤東はハンサムな顔とは違って、部屋はゴミだらけな男。自慢?の肉体も少々披露している。
可愛く見えるが、実はちょっとブラックなユーモアが含まれているのが面白い。私と相性の悪い台湾映画の中では、珍しく見ていて気分が悪くならない映画。映画館で見るとたぶんいまいちなんだろうが、DVDならなんとなく許せてしまうということもあり。台湾では約1年前に公開、広州でも公開になったようなのに、残念ながら香港では一般公開にはならなかったようだ。香港ではやっぱり無理だろうとは思う。


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