親密

ティーチイン後の鄭伊健。林嘉欣(カリーナ・ラム)、鄭伊健(イーキン・チェン)、曾國祥(デレク・ツァン)、曾志偉(エリック・ツァン)、許志安(アンディ・ホイ) 
岸西(アイヴィ・ホー):監督


職場の上司(鄭伊健)と部下(林嘉欣)の微妙な関係。
現在から過去へどんどん遡っていくのだが、最後が分かっていると当然過去も有る程度想像できてしまう。意外という過去ならともかく、想像の範囲をまったく越えていない。この2人、深みにはまっていないし、そもそも互いの想像の域を越えていないと思われる。ちなみに岸西によると劇中に会社は黄竹坑にあり、湯少(鄭伊健)の車は、香港仔隧道、海底隧道、獅子山隧道を通って、阿佩(林嘉欣)の住まいがある沙田あたりまで行く。香港にしたら、かなり長い距離を走る。休日の会社でのアクシデントや、車の中での時間、そんな密室的空間が2人を親密にしてしまうのはよく分かるが、あと少し何かしら工夫が欲しいところ。


上映後のティーチインには、監督と鄭伊健が出て来た。「何か特別なことがあったのではなく、みなと同じようにここ数年、いろいろな事を経験したからだと思う」と自らの成熟の理由を語った鄭伊健。41歳、成熟して当然だ。眼鏡をかけると、なかなかかっこいい。もっと映画に出てもいいのに(といっても映画の製作本数が少なくなっているので無理なのだろうけど)。


入場前に厳重なカメラチェックあり。iPhoneも没収されていた。上映中も2人が双眼鏡で監視するという過剰な警備。
2008.10.26@百老匯電影中心(香港亞洲電影節)


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