陽陽(ヤンヤン)

《陽陽》張榕容(サンドリーナ・ピンナ)、張睿家(ブライアン・チャン)、黄健瑋(ホアン・ジェンウェイ)、何思慧 
鄭有傑:監督


陽陽の母は、親友のxiaolu(英語字幕のため漢字が分からず、とりあえず小蕗としておく)の父で陸上コーチ陳と再婚、小蕗(何思慧)は陽陽の姉となった。陸上ではライバルの2人の関係は微妙だ。さらに小蕗は彼氏(張睿家)が自分よりも陽陽に興味があるのでは疑っている。陽陽が足を怪我した日、小蕗の彼氏は、たまらず陽陽に気持ちを打ち明けるが、陽陽は拒絶。彼氏から別れを切り出された小蕗は、陽陽に辛くあたる。やり場のない思いの陽陽は3時間だけといって、小蕗の彼氏と関係を持つが、それ以上は踏み込もうとしない。しかし小蕗は2人の関係を知ってしまい、陽陽に仕返し、陽陽は陸上をあきらめ家を出た。以前から陽陽に興味を持っていた芸能プロダクションを名乗る男(黄健[王韋])の元でタレントになった陽陽だが・・・・。


センシティヴで残酷な少女の心や、陽陽のアイデンティティ(自分の居場所)を探す旅が描かれる。フランス人とのミックスの陽陽は、母の再婚で自分の居所は見つけられず、タレントになると見かけはフランス人風なのにフランス語が話せないことで、相手を失望させる。自分の父が果たして自分を愛していたのかと悩む。そんなさまよう少女の心を丁寧に描いていく。たぶんHD撮りだと思うが、あまり鮮明でない画面もあるが、逆光や曖昧な光は物語りに意外に相応しかった。
久しぶりに見た張睿家が少し男っぽくなっていた。もう24歳。張榕容は自身もフランスとのミックスで現在21歳。ふとした顔が時々老けて見えるので、少女役はもう限界かも。
2009.4.4@香港國際電影節(香港大會堂)


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