桃李争春

《桃李争春》李湄、葉楓、雷震、喬宏 
易文:監督 電懋 1962年 モノクロ 国語


シンガポールの歌手(葉楓)が香港で新たな活動をしようとやってくる。彼女は知人の紹介でホテルやクラブを経営する許(喬宏)に会う。許のクラブには歌手の海韻(李湄)と彼女の弟(雷震)の楽団が出演していたが、海韻が歌に意欲を見せず、新たな歌手を探していたため、渡りに船と契約しようとする。しかし実は許とつきあっている海韻は、弟の話でシンガポールから歌手を招聘したのが許だ思い、さらに許と親しげにしているのを見て嫉妬し、自分も歌うといいはる。クラブには2人の歌手が交互に出演することになった。


雷震は一目見て葉楓を気に入って、李湄と葉楓の2人に良い顔をしようとする。李湄は嫉妬して喬宏に見せるつけるように他の男性と踊ってみせる。喬宏は唖然としてそれを見つめる。誤解から生まれる女同士の嫉妬と争い、女性に振り回される男たちの滑稽さなどが細かく描かれてゆく。脚本には張徹も加わっている。クラブが舞台で歌もふんだん。クラブで評判の歌手がテレビに出演したり、レコードを出すことになったりと、当時の香港の音楽事情もうかがわれる。易文は作詞にも優れていて、劇中の歌の歌詞もすべて書いている。
葉楓は背が高くゴージャス系美女。李湄は妖艶な感じの美女。この雷震も時々呉彦祖によく似ている(呉彦祖が雷震に似ているんだけど)。
2009.4.11@香港電影資料館(兒女情長:易文電影) 


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