金像奨雑感

許鞍華。44歳の張家輝(ニック・チョン)、もうすぐ60歳の鮑起静(パウ・ヘイチェン)、55歳の廖啓智(リュウ・カイチー)、藝歴40数年の陳麗雲(チャン・ライワン)と受賞者はみなベテラン。許鞍華(アン・ホイ)監督も60歳。若い人がいないという悲しい情況もあるものの、トロフィーを手にしての話しがみな感動的でよかった。
眼鏡をかけて上品で知的(呉君如の言葉)、でも白髪は黒く染めている(許鞍華の言葉)許鞍華監督の話しがいいので訳しておこう。舞台上で呉君如が、監督は眼鏡をかけて上品で知的でさらに白髪があるといいと言ったのをうけて、許鞍華は「白髪は染めている」と言って笑った。

若いときはいつもカンヌへ行って賞を貰うのがすごいと思っていたけど、歳をとって自分たちの賞が一番嬉しいと思うようになった。香港映画界についての思いを話したいと思う。30年前、最初監督になった時、男性中心の映画界でもどんな差別を受けることがなかった。30年後同じ映画界で、歳をとったけれど年齢に対しても差別することはなく、こうやって賞を貰った。それは香港映画界が開かれていて進歩的な証拠だ。こういう映画界の一員としてとてもほこりに思う。香港映画100年の喜ばしい時、老若男女一緒に香港映画界のためにこれからの100年も努力しましょう。



続いて、鮑起静の言葉。受賞者の名が呼ばれると、男泣きしている方さん&妻が映った。

こころからありがとうございます。みなさんありがとう。最初に4人のノミネート者におめでとうをいいます。みなとてもすばらしかったです。でも私は分かっていますよ、みなさんは年寄りをいたわってくれ、この奨を私にくださったのですね。ありがとうございます。まず父母に感謝します。子供のころから映画への情熱を育ててくれ、さらに一生の仕事にしてくれました。《天水圍的日與夜》のこの成功を助けてくれたすべての人、麗雲姐、子供のジュノ、そしてさらに監督に感謝します。監督はこのチャンスをくれました。この映画の撮影で監督から沢山のことを学びました。こんなにすばらしい監督は撮影で逆境にあっても、お金がなくても、豪華なキャストでなくても、情熱と真剣な態度でこの映画を撮影し、このような成績を収めることができました。本当にありがとうございます。・・・・

鮑起静は一環して亞視と契約している。ノミネート者発表時に、呉君如は5人のノミネート者を「周迅は大陸代表、徐煕媛は台湾代表、林嘉欣は香港代表、劉美君はアメリカにいる中国人の代表、鮑起静は亞洲の代表、亞洲電視の代表」と表現して、会場が大いに沸いた。無線電視にとって「亞州電視」は忌み言葉だ。これを聞いた全員が、無線電視はこの部分を放送するだろうか、カットするだろうとと考えた。結果、1時間遅れの放送ではカットされることになった。