Laughing gor之變節

《Laughing gor之變節》謝天華(マイケル・ツェ)、黄秋生(アンソニー・ウォン)、呉鎮宇(ン・ジャンユー)、陳法拉(ファラ・チャン)、黄日華(フェリックス・ウォン)、黎耀祥(ライ・イウチョン)、黄徳斌(ケニー・ウォン)、李思捷(ジョンソン・リー)、元彪(ユン・ビョウ)、葉翠翠(トレーシー・イップ) 
邱禮濤(ハーマン・ヤウ):監督


(見てから時間が経ってしまって、物語りの細かいところを忘れてしまった)Laughing(謝天華)は警察の臥底。しかし実は警官になる前にヤクザの一哥(黄秋生)に着き、一哥から警官に送り込まれていた。ところが今度は警察から一哥側に臥底として送り込まれることになり二重スパイとなっていた。Laughingの上司冼Sir(元彪)は、Laughingが流した情報を元にしたオペレーションの最中に事故に会い、意識不明で病院へ送られていた。
実は一哥も元は警察から黒社会に送り込まれた臥底だったが、任務終了後、警官にはもどることができず黒社会へ舞い戻っていた。さらに事態を複雑にしたのは、Laughingが座頭の大学生の妹カレン(陳法拉)とつき合っていたからだ。妹には大学に行かせ、まっとうな生活をと考える座頭は、カレンとLaughingの交際に反対していた・・・。


TVBの《學警狙擊》で人気になった臥底のLaughing哥を主人公にしたスピンアウト作品。ちなみにウチはTVBの映りが極端に悪いのでテレビは見ていない。
黄秋生の一哥(またの名を七哥、二+五=七で七哥、二五仔とは密告者、裏切り者の意味)が臥底から警察に戻れないのは邱禮濤自身の監督作品《白黒道(インファナル・ディパーテッド/黒白道)》そのまま。取り引きに行く車に乗ったLaughing哥からの盗聴を聞きながら指示を出す冼Sirは、《無間道》の梁朝偉と黄Sirの関係にダブる。さらに唯一Laughing哥の身分を知っている冼Sirは重傷を負い、Laughing哥の身分を証明できる者がいない情況も《無間道》だし、黄徳斌は《無間道》なら張耀揚、と過去の作品の影が見え隠れする。
二重スパイというLaughing哥の立場、誰が味方で誰が敵かという推測など、複雑な割りには、うまく物語りが処理されていて、見ていれば関係が把握できる点はよくできているし、謝天華が銀幕ではまだまだ主役の風格がないため、脇を黄秋生や呉鎮宇、元彪と渋さと演技派でかためて、職人・邱禮濤監督は映画を無難にまとめている。ただし驚くような面白さはない。
2009.8.15@旺角百老匯


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