三槍拍案驚奇(女と銃と荒野の麺屋)

《三槍拍案驚奇》孫紅雷(スン・ホンレイ)、小瀋陽(シャオシェンヤン)、閻妮(イェン・ニー)、倪大紅(ニー・ダーホン)、趙本山(チャオ・ベンシャン) 
張藝謀(チャン・イーモウ):監督




コーエン兄弟の《ブラッド・シンプル》の翻案。荒野の1軒家、いや1軒の麺屋。妻(閻妮)は外国人からピストルを買った。妻は、麺屋の主人である夫になぶられており、使用人の阿四(小瀋陽)はそんな麺屋の妻に思いを寄せてしまっている。そして妻は夫をなきものにし、自由になりたいと思っていた。そんな麺屋に罪人をつれた役人が通りかかり麺を所望した。妻はピストルを見つけられないかとヒヤヒヤ。なんとか役人たちをやり過ごした妻と使用人たちだったが、店の主人は妻と阿四が不貞を働いていると感づく。その夜、くだんの役人が麺屋に戻って来て主人に金を貸してくれと頼む。主人は役人に妻と阿四の殺しを依頼したのだったが・・・。


これまでの張藝謀からは想像できない喜劇。とぼけた孫紅雷、風貌が痩せた黄百鳴の小瀋陽、どうしても濱田マリを思い浮かべてしまう閻妮など印象的なキャラクターと原色の衣装、そしてからっと晴れた青空の下の砂漠の映像が相まって、かなり面白い。人の動き、台詞なども舞台にもなりそうなコメディ。これで北京語が字幕なしで分かったらもっと面白いことだろう。大陸で受けるであろうことは予想される。なお小瀋陽は、趙本山の弟子だそうだ。
2009.12.14@百老匯電影中心(優先場)


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