今年のベスト

今年見た映画は、短編も含め150本。うちロードショーの香港映画が42本、ロードショーの華語電影(広東語、北京語などを合わせた中国語の映画)は79本だった。
一応、香港映画ベストを挙げておきたい。順不同だが、許鞍華(アン・ホイ)の成熟を見せつけた《天水圍的夜與霧》(id:hkcl:20090515#p2)、韋家輝(ワイ・ガーファイ)の世界観が面白かった《再生號》(id:hkcl:20090710#p1)、今後がますます楽しみな鄭保瑞(ソイ・チェン)《意外》(id:hkcl:20090917#p2)、ドキュメンタリー《音樂人生》(id:hkcl:20091201#p1)、インディペンデントでは廖劍清(リスキー・リウ)《蛋撻》(id:hkcl:20091029#p1)と黄修平(アダム・ウォン)の短編《風車》(id:hkcl:20091017#p1)。もちろん《十月圍城》(id:hkcl:20091217#p1)を加えなければならないのだが、今回この映画は華語電影ととらえたい。香港に戻ったら、感想とともにその理由は書くつもりなので、ここでは省略しておく。
《殺人犯》(id:hkcl:20090709#p1)《竊聴風雲》(id:hkcl:20090731#p1)《意外》(id:hkcl:20090917#p2)の3作品は始まりはとても期待させるのに、結末の付け方に不満が残る。その中においては《意外》に監督の可能性を感じた。
香港映画を除いた華語電影ベストは、《不能没有[イ尓]》(id:hkcl:20090326#p1)《心魔》(id:hkcl:20091030#p1)《1428》(id:hkcl:20091026#p1)《十月圍城》(id:hkcl:20091217#p1)。特に《1428》。是非日本の人にも見てもらいたい。


来年は今年以上に香港映画というくくりがますます無意味になるだろう。そういう状況の中で、香港の監督たちは中国との合作映画でどうやって自身のアイデンティティを見つけ出し、表現していくのか大いに注目したい。


今年もここを覗いて下さった皆様、ありがとうございました。よいお正月をお過ごしください。