龍剛電影

龍剛監督(中央)。出席:龍剛、登徒、劉嶔 
於:香港電影資料館
昨日から香港電影資料館で「作者本色:龍剛電影」という特集上映が始まったのに関連した座談会。現在はアメリカ在住の龍剛が香港に戻り座談会に参加した。龍剛は話が上手く、面白い。最初に評論家の劉嶔が龍剛映画の特徴を話し、つづけて登徒が少し補足、そして龍剛がようやく話をした。覚えていることを少し。

  • 龍剛監督作品は社会問題を描き、40年経ったいまでも同じ問題が世の中にある。(現在でも映画の題材が古くない)(劉嶔)
  • 同じ題材の作品は1本もない。すべての作品が異なる題材だ。(劉嶔)
  • 香港映画や香港映画の監督は残片や雲呑導演と呼ばれていた。そんな香港映画を少しでも国際的な水準にしたいと思った。(龍剛)
  • 1つの作品が当たると、同じような作品ばかり撮っていては、いつまでも同じサークルのなかを回っているだけだ。(龍剛)
  • 映画はもっとも優れたマスメディアである。(龍剛)
  • ロケ地についてもリアルを求めた。赤柱刑務所も実際に撮影した。脚本を提出し、許可をもらって撮影した。(龍剛)
  • 監督は社会の問題を解決することはできない。でもそれを提示して見せることはできる。(龍剛)
  • 多作ではないが、龍剛監督の作品はどの作品もすばらしい。1つも駄作がない。(登徒)
  • リアルなものに興味がある。(龍剛)
  • 龍剛はたくさんのフォロアーを生んでいる。(登徒)

現在アメリカ在住の龍剛は、大学に入り改めて映画を勉強し(!)、その後絵を習うなど、悠々自適な人生を送っているそうだ。
座談会後はサイン会と化し、龍剛は1人1人に丁寧にサインをしていた。私も出版されたばかりの「香港電影人口述歴史叢書:龍剛」の扉にサインを頂戴した。