艋舺(モンガに散る)

[舟孟][舟甲]阮經天(イーサン・ルアン)、鳳小岳、趙又廷(マーク・チャオ)、柯佳嬿(クー・ジャーヤン)、馬如龍(マー・ルーロン)、蔡昌憲、黃鐙輝
鈕承澤(ニウ・チェンザー):監督


1980年代、台北の艋舺(萬華)を舞台に、黒社会に入っていく少年たちの友情と義の物語。きっと日本でも公開になると思うので(希望)、物語は省略。


台湾版《古惑仔》といった趣きだが、《古惑仔》と大きく異なるのは、親子関係がきちっと描かれていること。それにより義理・人情といったウエットな部分の割合が大きくなって話は少し泥臭くなる。2時間以上という長さを感じさせない濃密さがある。最初は莫としており、先が少し心配になるが、時間がたつにつれ物語の濃度が増していき、最後に凝縮して終わる。最後がとてもいい。
役者では、阮經天の眉毛が苦手だったが、趙又廷は表情がよかった。あとはさすが役者・鈕承澤が、大人たちの中では一番かっこよく撮れているし一番美味しいところを持って行った(笑)。長いけれど、もう1度見たい。最後に付け加えておくと、これは娯楽的要素ももちろんあるが、どちらかというと文芸作品の趣が大きい。
2010.3.25@香港國際電影節(會展)


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