広州で「香港映画回顧展」開催

香港映画は近年、大陸マーケットに焦点を当て、主に合作映画を製作している。香港情緒たっぷりの1本の映画《歳月神偷》は、香港テイストの映画はがまだ作れると証明してみせた。香港電影発展局は今日から広州で《香港電影回顧展》を催し、20本のオリジナル広東語版香港映画を広州で上映する。業界は今回の上映会を1つの試みと考えており、正真正銘の香港映画が大陸でも受け入れられるとよいと考えている。


香港電影発展局は今日から連続5日間、広州市の6か館の映画館で「香港電影回顧展2010」を開催する。今回は異例にも20本の香港映画を上映する。また初めて広州の映画館で広東語香港版映画を上映、さらに微妙なシーンもカットはしていない。


馮永電影発展局秘書長は、回顧展は8か月間を超える準備期間で、國家廣播電影電視總局と中国税関の協力により、80本の中から20本を選んだ。主なものは《半斤八両》《最佳拍檔》《英雄本色》《阿飛正傳》《殭屍先生》や《跟蹤》などで、50年代から現在までの作品だ。また当局は30万香港ドルを投じて、古い映画フィルムを修復し、さらに簡体字の字幕を加えている。


岑建勳(ジョン・シャム)同局委員は、広東省は人口が1億1千万で、7割が広東語を話し、広東語映画への興味もあると話した。また馮永は、最近、香港映画は広東語版と北京語版を同時に上映しているが、広東語版の方が国語版よりも興行成績がよく、オリジナル香港映画には潜在マーケットがあると考えていると話した。


映画俳優の許冠文(マイケル・ホイ)は、《半斤八両》で映画館に強盗に入る場面や殭屍やお化けが主題の映画はこれまで大陸上映が許可されなかったので、今回は大きな進歩だと語り、近年、香港映画の監督たちは大陸を望み、大陸マーケットに合わせ合作映画を作っていることに対し、独自の論理を展開、香港映画人は「香港」で制作はしないと揶揄したうえで、「今回やっとみな香港の料理が食べられる。もう北京料理や少々醤油を垂らしたり、辛みを加えたりしたちっとも香港独特の料理じゃないものを食べることはない」と話した。


映画制作者の泰迪羅賓(テディ・ロビン)は、香港の出資者が作る映画はどれも総じて大がかりな合作作品で、大陸へ進出している。香港的なオルタナティヴ映画は出資者のお眼鏡にはなかなかかなわない。幸い《歳月神偷》が受賞した後、たとえば《文雀》のように香港版が大陸でも上映されるようになっている。香港の監督は当然、香港らしい映画を撮るべきだ。今回の回顧展が広東省マーケットの開拓と、華南地区の香港映画や香港文化へ興味の基礎固めとなり、オリジナル香港映画にとって新たな展開が見られるようになるとよい、と話した。by 2010.5.25「星島日報」

具体的には、中影南方電影新幹線(ココ)の6つの映画館で20本が上映される。上映作品は、《泥孩子》《人在紐約》《梁山伯與祝英台》《少林三十六房》《半斤八兩》《最佳拍檔》《鬼馬智多星》《龍虎風雲》《監獄風雲》《英雄本色》《倩女幽魂》《神勇雙響炮》《三人世界》《殭屍先生》《皇家師姐》《我和春天有個約會》《阿飛正傳》《但願人長久》《魔術男》《跟蹤》の20本。