「攝影大師・何鹿影與黄仲標」

何思穎、舒[王其]、歐陽志遠、張穎出席:何思穎(司会)、舒琪、歐陽志遠、張穎 
於:香港電影資料館 2010.8.29


「捕光捉影・向兩位攝影大師致敬」に関連しての座談会。画像を見ながら、2人のカメラマンの撮影を考察。出席の歐陽志遠はCMなどのカメラマンで演藝學院で教鞭をとっている、張穎は《無野之城》《魔術男》などのカメラマンで北京出身。


気になったこと。
1つは邵氏の《倩女幽魂》(今回の正式上映はD Beta)の修復版について:邵氏の修復は非常にすばらしい仕事なのだが、どのように修復するかは重要なこと。修復は本來、元の状態に近づけるのが原則だが、邵氏の修復版は色調など本來のフィルムより、より鮮やかにコントラストをつけてしまっている。ようはやりすぎ。つまり元の状態を知ることが出来なくなってしまっているということかもしれない。
もう1つは舒琪(に限ったことなのかもしれないが)は、自分では細かい絵コンテを描いていないようだということ。構図などのかなりの部分をカメラマンの黄仲標に任せてしまっている。それは照明についても同じで、監督が特別に指示を出していると思えないこと。シーン割りはしても細かい構図やカメラアングルなどはすべてカメラマン任せ(カメラマンが黄仲標だからそれが出来るのか、それとも誰がカメラマンでも同じなのかは不明)。それでいいのだろうかとかなり疑問に思った。
ただし以前に徐克(ツイ・ハーク)のすばらしい絵コンテを見たことがある。徐克はかなりの構図を自分で考えているようで、これは舒琪に限ったことなのかもしれない。