告白

《告白》松たか子岡田将生木村佳乃 中島哲也:監督


湊かなえ原作の同名の小説の映画化。ストーリーは公式サイトを参照。


小説は読んでいた。あの小説からこういう映画(映像、画面)を創りだせるということが興味深く面白かった。
下妻物語》《嫌われ松子の一生》(2本とも香港公開済み)と珍しくこれで3本も見ている監督だが、確実に成長し、創りが巧妙に大人になっていくのが分かった。CM監督から映画監督になったからなのか、時間の使い方(配分といえばいいのか)、シーンの転換の仕方(台詞の切り方)、スローとストップ、などでリズムを創っていくのが上手いと感じる。これが観客をひっぱっていく原動力になる。また併せて音にもかなり敏感(特に最初、騒がしいクラスで教師の森口の告白が始まる部分で、騒がしさと森口の声の切り替え、効果音など)で、これも映画に独特のリズムをもたせている。これらはけれん味とも言え、過剰になると五月蠅いが、今回は不思議とそのけれん味が、ある意味荒唐無稽な物語にうまく生かされていたと思う。


香港ではIII級指定(18歳以上鑑賞可)になっているが、昨日(毎週火曜日は割引)旺角百老匯、夜10時の回、ハウス1(256席)ほぼ満席だった。彼らは何に惹かれて見にきたのだろうか。松たか子? 中島監督?
2010.10.19@旺角百老匯


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