初戀紅豆冰(アイス・カチャンは恋の味)

《初戀紅豆冰》李心潔(アンジェリカ・リー)、阿牛(アニュウ)、品冠(ヴィクター・ホアン)、曹格(ゲイリー・ツァオ)、梁静茹(フィシュ・レオン)、巫啓賢(エリック・モー)、戴佩妮(ペニー・ダイ) 
阿牛:監督 2010年 DVD


マレーシアの田舎のカフェに、母の妹・月鳳とその娘・打架魚(李心潔)がやってきて一緒に暮らすことになった。おとなしい次男坊・ボッタ(阿牛)は勇ましい打架魚に密かに思いを寄せているが、言い出せるわけもなく、密かに彼女を絵に描いている。そんなボッタに思いを寄せるのは馬麗冰(梁静茹)、馬麗冰の兄・馬麗凡(曹格)は何かと打架魚に挑戦するがいつも負かされているが、そのうち打架魚を好きになってしまう。カフェの末娘は白馬王子(品冠)に恋心をいだくが相手にしてもらえない。白馬王子は馬麗冰が気になる。
打架魚は、分かれた父との思い出が忘れられず、母に何かと反抗的になってしまう。母の再婚が決まりそうなある日、打架魚はボッタをつれ父との思い出の街・ペナンへ向かうのだった・・。


マレーシアの田舎を舞台に初恋の日々を描くかわいらしい小品。のんびりとした風景の中で繰り広げられる子供たちの世界(初恋)と、取った取られた分かれたというリアルな大人たちの世界がシンクロしながら話はすすで行くき、やがては子供の時代が終わりを告げていく。
出演者はマレーシア出身の歌手らで、脚本も監督も主演も阿牛。脚本も丁寧に描かれているし、初監督作品とは思えない外連のない素直な演出に好感が持てる。阿牛は自身のキャラクターを分かっており、この次男坊ボッタが阿牛そのもに見える。さらに美人2人から思いを寄せられる美味しい役をしっかり自分に当てていた。出演者はみな実年齢よりかなり年下の役を演じてるわけだが、あまり気にせず見られたのは、マレーシアの風景にごまかされたのかもしれない。
見終わって、紅豆冰より父親の入れるミルク入り珈琲が飲みたくなった。


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