頤和園(天安門、恋人たち)

《頤和園》
郝蕾(ハオ・レイ)、郭暁冬(グオ・シャオドン)、胡伶(フー・リン)、張献民(チャン・シャンミン)、曾美慧孜(ツアン・メイホイツ) 
婁燁(ロウ・イエ):監督


物語は公式サイトへ。香港公開は2007年(映画祭か?)。見てなかったので苦手だと思うが改めて見てみることに。
人間関係が濃密で息が苦しくなるので、婁燁は苦手(といってもこれ以外に1作しか見てないのだが)。この映画も、前世紀のまだまだもがいて苦悩している男女の関係が多いに苦手だった。
田舎から北京の大学に入学した女子学生が、北京の大学で知り合った男子学生と恋に落ち別れ、離ればなれになり、それぞれ新たな恋人を作り、10年近く経って再び出会う。そんな話はいくらでも転がっていそうだが、途中に挟まれるのが天安門事件中国当局の上映許可がおりないにもかかわらずカンヌ映画祭に出品、監督とプロデューサーは中国当局から5年の映画制作禁止を言い渡されている)ということで注目されたわけだ。さらに自分の感情をコントロール出来ない主人公・余紅の若さゆえの焦燥感が本当に疎ましく思える。これもまた評価されている所以かもしれないが、とにかく疎ましく、いたたまれないのだ。
中国の1987年代から2000年代初めにかけては、日本の高度紙長期に当てはめていいのかもしれない。全共闘世代とはいわないまでも、そんな学生がデモしていた時代の雰囲気(よく知らないが)が、画面に漂っている。これも苦手な理由のひとつ。とにかく苦手をさらに認識した映画だった。もう1作見る予定だが、これも苦手かも・・。
2011.10.20@香港亞洲電影節(Palace IFC)


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