最愛

《最愛》張艾嘉(シルビア・チャン)、林子祥(ジョージ・ラム)、繆騫人(コラ・ミャオ)、黄曼、鍾景輝(チョン・ギンファイ)、鮑漢琳、翁世傑、米高丁嘉、李麗珍(ロレッタ・リー)、羅美薇(メイ・ロー) 
張艾嘉:監督 1986年 徳寶 DVD


子供ころから姉妹のように育ち仲のよい2人・阿明(繆騫人)と芸芸(張艾嘉)は、それぞれの子供たちが大きくなり、そしてそれぞれの夫が亡くなってしばらくしたある日の午後、過去を振り返る。
阿明は弁護士の林(林子祥)の秘書をしており、それがきっかけで2人は婚約することになった。婚約式の日に駆けつけた芸芸は、この日初めて林に出会った。子供の頃には絵を描いていたが弁護士になるために絵をあきらめらしい林と、絵が好きな芸芸は、なんとなく通じるものを感じた。
阿明にとって林は、おもしろみはかけるが、いい夫になると思える人物だった。林もまた阿明との結婚は必然と考えていたが、芸芸の出現で自分の本当の心に気づくことになる。しかし林は自分の気持ちに素直に行動する勇気をもてず、決められた運命を歩くしかなかった。2人が結婚してしばらくして、芸芸は年の離れた医者の後妻となりハネムーンへ旅立ってしまった・・・。


昨年『愛の映画: 香港からの贈りもの』(川田耕著)を読み始めたら、この映画が未見だったことに気がつき購入、ようやく鑑賞。
林子祥が仕事では厳格だが、こと自分のこととなると意志をはっきり言えない男を演じている。後の《基[イ老]四十(Be My Boy)》でもなかなかカムアウトできない男を演じているが、こういう役が思いの外はまってしまうのは、本人も多少、こういった性格なのかもしれいない。
繆騫人は、婚約者の心の変化を感じ取ってはいるものの、見ない振りをしてやり過ごそうとしている女性。夫を勝ち取ったと思っているが、最後には敗北感を味わってしまう。張艾嘉は、親友の婚約者に思いを寄せてしまい苦悩のすえ別の男と結婚、敗北したかにみえるが、実は心の中に密かに愛を温めている。最後には女性2人は仕方がなかったという表情を見せる。こんなはっきりしない男を好きになってしまって仕方がなかったんだといいたげだ。どちらもこの男の被害者なのか。。。
李麗珍と、いまや學友妻の羅美薇が若々しくて可愛い。


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