番客嬸海外尋夫 別名 愛的誘惑 

《番客�海外尋夫》
黄英、小艷秋、王清河、王如玉 
陳翼青:監督 僑聯 1958年 
モノクロ 廈語


中国の泉洲からマカオを経て香港にやってきた嫁と息子と姑は、ホテルに落ち着く。夫はフィリピンから10年ぶりに戻ってくるというので、3人はわざわざ香港へ出てきた。夫のとまるホテルに電報を打って住まいを知らせ夫が迎えに来るのをまっていた。しかし嫁が外出した際に、夫が落ち着く先の英語の住所と全財産をすられ、しかたなくホテルをあとにし、安い家を借りることにした。
ホテルのボーイに新しい住所を託すが、チップがもらえなかったことに腹を立て、住所を捨ててしまう。翌日、馬と名乗る夫がホテルを訪ねるが、ホテルを引き払ってしまった妻の行くへは知れない。一家は安い家に住み、近所の人の助けで`なんとか生活をはじめ、息子は靴磨きを始める(実はここで一度、親子は対面している)。
夫はフィリピンから戻り、友人のパーティーに出席する。この友人の若い妻は金がすべてと考えている女性で、夫には愛情を感じておらす、妹には夫からお金を巻き上げたら、もっと自分に相応しい人を探したいと漏らしていた。この馬という男を知り、なんとかものにしようと考える。若妻は夫が3か月、出張にいくのをいいことに、馬に誘いをかけるが、堅物の馬は最初は若く美しい友人の妻に興味を示さない。しかし最後には誘惑にまけてしまう。
そのころ一家の嫁は近所の人の世話で、ある家に家政婦として働きにいくことが決まった。その家こそ、夫が誘惑に負けた人妻の家だった・・・。


香港を舞台に撮られた、廈語(福建省あたりの言葉)片で、香港では上映されず、主に東南アジアの廈語を話す華僑がいる地域や台湾で上映された作品。途中、歌も入る。
物語はまどろっこしく、少しいらいらするのだが、最後に夫は妻の元に戻り、一応めでたしめでたしで終わる。田舎から香港に出てきたら、いきなり全財産すられ(全財産持って出かけるのがどうかしているが)、ホテルのボーイは住所をすててしまうし嘘もつく、本来純朴な夫は美人に誘惑されてろくでなしになりと、都会(香港)は怖いという話でもある。
2012.4.29@香港電影資料館(方言與本土・香港的廈語電影)


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