《毒戦》クランクアップ

4月28日午後、杜琪峰(ジョニー・トー)・韋家輝(ワイ・ガーファイ)監督の犯罪映画《毒戦》は北京でクランクアップ記者発表会を開催した。2人の監督と主演の孫紅雷(スン・ホンレイ)、古天樂(ルイス・クー)、黄奕(クリスタル・ホアン/ホアン・イー)、鍾漢良(ウォーレス・チョン)、高雲翔(ガオ・ ユンシャン)、甘婷婷らが会場に集まった。今回杜蒞峰は初めて、大陸市場向け犯罪映画を撮影した。俳優やスタッフが異なった環境の下、新鮮な感覚を出そうとしたことは新しい試みで、挑戦だと話した。
この映画は海潤影業と銀河映像が合作し共同で作り出す作品。杜蒞峰と韋家輝がこれまで撮影してきた犯罪映画は物語の背景が香港に集中していたが、今回は大陸を題材にし、大陸公安の麻薬取り締まりの物語だ。
今回の試みについて杜蒞峰は「僕たちは大陸の制度についてよく知らない。今回、海潤との合作では、彼らが審査に送ってくれ、大陸のキャスティングをし、配給を担当。銀河は撮影を担当しており、これは大変よい合作の関係だと思う。90パーセントは大陸で撮影していて、僕も違った環境での挑戦を体験した。たとえば天津の寒さだ」。杜蒞峰はまた、新しい環境が新鮮な感覚を与えるだろうと話した。「今回、異なる俳優や異なる環境に遭遇して新鮮だったし、大変よい経験をした。たとえば古天樂だが、香港ではみんな古天樂を知っているので路上で何をしても場所を譲ってくれる。しかし大陸ではそのような扱いは受けられない。さらに3か月間の撮影では、多くの俳優は出番があろうがなかろうが、毎日僕についてきて、いったい何をするのか見ていた。これは僕には感動的だった」。
映画の題材について韋家輝は、「僕らは当初、比較的広い範囲で起こる事件を考えていた。薬物被害はどこにでもあるものだということで、後に麻薬取り締まりを題材にすることに決めた。
孫紅雷は警察もの映画が好きだが、ここ4年はこのタイプの映画は撮っておらず、杜蒞峰を待っていたと話す。「警察だろうが、犯人だろうが、僕が最も好きな映画だ。この映画を4年間待っていた。やっと杜琪峰と一緒に仕事ができる」。孫紅雷はまたこの映画は「不可思議」な映画だと話す。「この映画は香港映画らしくないし、アメリカやヨーロッパ的でもなく、とても不可思議な映画だ。それは杜蒞峰自身が不可思議だからだと思う」と笑った。
今回で杜琪峰映画9回目の出演となった古天樂は、今回の映画では唯一の香港側主演。多くの大陸俳優との仕事について彼は、「撮影が始まってすぐは、みな演技の方法が違っていたので、すりあわせが必要だった。その後は暗黙の了解ができて、よくなっていった」と語った。
黄奕は髪をショートカットにしており、「この映画では女性も男性と同じ扱い」だと笑った。黄奕は撮影は長くてロマンティックじゃない恋愛だったと話す。「杜蒞峰との仕事で最初はとても緊張して不安で落ち着きがなかったが、その後はうまく合わせられた。ほぼ5か月間みんな一緒にいて、毎日一緒に撮影してご飯を食べて、まるでとても長い恋愛のようだったけれど、少しもロマンチックじゃなかった」。(略)
2012.4.30「新浪娯楽」

香港映画らしくない杜琪峰映画。はたしてどんな内容なのか。杜琪峰節は大陸映画でも顕在なのか・・。写真はここに。