《アイアンマン3》劉徳華は科学者に

《Iron Man 3》子供が生まれ父親になったばかりの劉徳華アンディ・ラウ)は、ハリウッド映画に初出演、《アイアンマン3》で中国人科学者に扮し、アイアンマンを強化し共に首都・北京を騒がせる。この映画はハリウッド大作と中国が合作で撮影する初めての映画だが、こういった中国とアメリカの合作は今後つぎつぎと作られていくだろう。
劉徳華ロバート・ダウニー・Jr.扮するアイアンマンの中国の友人で高名な科学者役。アイアンマンを強化し武器改良を行い、共に強敵マンダリンに立ち向かう。マンダリンには、かつてインドのガンジーを演じたこともあるベン・キングスレーが確定している。劉徳華の出演シーンは多く、かなり重要な役になるため、大陸の観客は興奮することだろう。加えて大陸の范冰冰(ファン・ピンピン)と楊冪(ヤン・ミー)が劉徳華の妻と助手役で出演。大陸の観客により親しみやすくなっており、興行収入の増大を計っている。
映画は主に北京と上海でロケをする予定で、物語はロバート・ダウニー・Jr.の娘が誘拐され大陸へ連れてこられ、娘を救うためロバート・ダウニー・Jr.がアメリカから大陸へやってきて劉徳華に協力を求め、パワーアップし悪者マンダリンに立ち向かうというもの。ロバート・ダウニー・Jr.は万里の長城紫禁城、上海などの名所を飛び越えていくことになる。来年の5月公開予定。
映画は来月中にまず上海でロケし、上海ではロバート・ダウニー・Jr.は強化スーツを着用して劉徳華と共演する。原作では仇役のマンダリンは中国のシャーマンで功夫の使い手だが、中国とアメリカの観客の気持ちをくんで、悪役の背景についてはあまり触れず、さらには原作にある邪悪な中国の香りは少なくなるようだ。
この映画は、これまでのハリウッド映画とは異なり、ハリウッド大作と大陸の中影影廠の合作映画で、初めて輸入制限を受けない中米合作映画となる。つまり脚本が電影局の許可を得てから撮影開始されるため、大陸の印象を傷つけるであろうすべてのシーンはカットされ、悪役についても原作とは異なるだろうと思われる。また2人の大陸人俳優起用の原因もそこにある。
中国大陸では常に興行収入が億超え、映画業界のトップであるハリウッドも中国の前には跪かざるを得ない。劉徳華が出演する新作《アイアンマン3》では、ディズニーは破天荒に中国DMG公司と合作の形式で撮影。これまで外国映画は輸入映画として大陸で上映されており、輸入映画では興行収入の22%しか利益が得られない。しかし大陸の映画会社と合作し、合作映画として上映すると、上映時期や配給について条件がよいだけでなく、興行収入の33%が収入となる。
最近の例でいえば、《タイタニック3D》はアメリカでの興行収入は4.5億香港ドルでごく普通だが、大陸では10億元を超えている。このような大きな利益を前にして映画会社が心を動かされるのは必至だろう。しかし合作映画として大陸に乗り込むには、大陸の俳優を起用するだけでなく、ディズニーでさえも脚本を大陸の審査に送らねばならず、不適切だと思われる内容や台詞は取り除かれてしまう。これはアメリカのマスコミの批判を受けることになりそうだ。2012.5.17「蘋果日報

ディズニーも背に腹は替えられないのか、魂を売りとばし。覚悟を決めて日本映画も合作してしまえばいい(全部は困るがそういう映画があってもいい)。
劉徳華で科学者というと《天地雄心》などを思い出してしまったり・・・。