香港定期船

《香港定期船》
オーソン・ウェルズクルト・ユルゲンス、シルヴィア・シムズ 
ルイス・ギルバート:監督 1959年 DVD


薄汚い身なりの男(クルト・ユルゲンス)がサンパンから起き出して、街のバーに入っていく。「酒をくれ」という男にバーテンダーは「コンラッドさん、つけが溜まってますからお酒はおだしできません」と突き放す。怒ったコンラッドが店員をなぐり、店は大混乱、駆けつけた警官に逮捕される。警察につかまるのも数回目のコンラッドは香港追放処分を言い渡され、セシル(オーソン・ウェルズ)という巨漢が船長を務めるマカオ行きフェリーに乗せられる。ところがマカオについてみると今度はマカオ政府からも入国を拒否され香港へ逆戻り。しかし香港でも当然入国できず、船の中で寝泊まりするはめになるのだった・・・。


途中から物語りは、よれよれのどうしようもない男が嵐から船と乗客を救い、さらには海賊をも退治していまうというダイハード風な物語になる。そしてこんなよれよれ男を信じてくれる美人の小学校の教師とのロマンスもあり。
機関士(ジェレミー・スペンサー)は海の男。港みなとに女ありで、香港とマカオに妻と子供ががいるという設定。「滞在時間が短いにのどうして?」と聞くと「時々天候が悪くて足止めを食らうだろう」という(笑)。船長もその実は・・・。香港には他国で食い詰めた男たちが吹きだまっているというわけだ。
中古DVD屋で救出した500円のDVD。香港定期船といいながら香港ロケなどないだろうと思ったが、さすが宗主国の映画、香港でロケしていた。ただし80%は船の中だが、マカオ行きフェリーと乗り場が克明に描かれている。当時、マカオまではフェリーで4時間半だったようだ。見所は当時のフェリーとちょっとだけ映る香港の街並みとマカオの風景あたりか。香港からは喬宏(ロイ・チャオ)が海賊(というかチンピラという雰囲気)役で出演している。


■□13年に見た映画一覧□■