赤い波止場

《赤い波止場》
石原裕次郎北原三枝轟夕起子大坂志郎岡田真澄中原早苗二谷英明、柳沢真一 舛田利雄:監督 1958年 日活


東京から神戸にやってきて杉田組に世話になっている二郎(石原裕次郎)は神戸の港で偶然、杉田という男がクレーン事故に見せかけて殺されるのに遭遇した。二郎は彼をしたうチコ(岡田真澄)とで杉田組の賭場に手入れが入ったのを救ってやったりしていた。そんなある日、港でハーモニカを吹く少年とその叔母・圭子(北原三枝)を知る。圭子は先日クレーンで殺された杉田の妹で、東京の大学をやめて家業のレストランを手伝っていたのだった・・・。


私が見たことのある石原裕次郎の映画は《狂った果実》だけだったと思う。けっこう可愛い顔をした(歯並びがちょっと悪い気がするが、あとでお直しか)裕次郎は、香港映画ならやはりかつての周潤發がはまりそうな役だった。北原三枝は堅い感じの男顔(魅力がいまいち分からないのだが)。香港映画ならこの役は誰が相応しいだろうか。林青霞ではきりっとしすぎ、夏文汐では艶っぽいし、葉童では細すぎ、男顔ではないが胡慧中あたりか。岡田真澄が美しい。ちょっとデビュー当時の陳冠希を思い出したりした。
神戸が舞台ゆえ二郎が船で逃げようとするのは香港。ママは旗袍を着ていたし、二郎が身を隠す部屋は中華料理屋の屋根裏で、中華料理屋のオヤジは長衫を着ていた。こんなところで香港を発見して少し嬉しかった(笑)。
2014.2.11@ラピュタ阿佐ヶ谷(昭和の銀幕に輝くヒロイン [第72弾] 北原三枝


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