夜奔(夜に逃れて)

《夜奔》
黄磊(ホアン・レイ)、劉若英(レネ・リュウ)、尹昭徳(イン・ジャオトー)、戴立忍(レオン・ダイ、ダイ・リーレン)、歸亞蕾(グァ・アーレイ) 徐立功(シュー・リーコン)・尹祺(イン・チー):監督 
2000年


1930年代上海、土地の名家で芝居小屋も営む家の娘・英兒(劉若英)と銀行家の跡取り息子でニューヨークに留学していた少東(黄磊)の2人は結婚を約束されていた。英兒は帰国した少東に自分の家の劇場で上演されている崑劇を見せてあげようと考える。ニューヨークで西洋音楽も学び自らチェロを弾く少東は、崑劇になじみはなかったが看板俳優・林沖に魅了された。林沖には足げく劇場にかよってくる黄子雷(戴立忍)というおなじみがおり、毎晩のように林沖を食事に招待していた。しかし英兒や少東と過ごす時間が多くなるにつれ、黄子雷は不満を募らせ、また林沖と少東は友情以上の感情が生まれるのに戸惑っていた・・・


たしか公開当時話題になりVCDを買って見たと記憶している。今回DVD上映とはいえスクリーンで見られたことは大変に嬉しい。
英兒は少東が好きで林沖にも憧れがあり、少東は林沖が好きだがそんな自分を認められず、黄子雷は林沖が好きだが振り向いてもらえない、さらに逃げた林沖を探し出した黄子雷、病に倒れた黄子雷を面倒見る林沖、少東に会うために密航する林沖という4人の関係が切ない。
2000年以降、台湾で同性愛に関した映画が撮られるようになっているが、この映画はその魁だったのかもしれない。
また大陸の俳優である黄磊が台湾映画に出ている点も注目。
なお日本での過去の上映は、2001年「アジアフォーカス福岡映画祭」においてのみ。
2015.06.09@シネマート六本木
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